「麒麟がくる」にも「光秀、ついに歴史の表舞台へ」という回がありましたが(義昭を逃がす回)、『新九郎、奔る!』では9巻がそれに該当します。
今作は読みやすい。というのはやはり知っている内容だからだと思います。『日本の歴史 きのうのあしたは……』(4)にもページを割いて紹介されている今川家の家督争いの話ですし、この辺の流れは『名将言行録』(講談社学術文庫)の「北条長氏(早雲)」の項でも紹介されています。ま、読むとネタバレになってしまいますが。
しかし、どっちも内容が古いので(北川殿が妹になっていたり、年齢が違ったり)、ゆうきまさみが帯に推薦文(新九郎のイラスト)を寄せている『戦国北条五代』(黒田基樹・著、星海社新書)で知識をフォローアップされるとよいかと思います。
ただ私も詳しいほうではないので、あの人が東京国際フォーラムの北側に銅像が立っているほどの有名人だとは、今作を読むまで気づきませんでした。