freeeへの他社会計ソフトインポートの壁

会計ソフトへの入力、私はCSVインポートやExcelインポートを使っていますが、難易度は高いです。

Excelに詳しい方でなければ、素直に会計ソフトの標準の入力方法にしたがう方がよいでしょう。

特に、freee会計に会計ソフトを移行する場合は、インポートでやりたいところですが、いくつかの壁がありますので紹介します。

他社製品からの乗換 – freee ヘルプセンターで、以下の会計ソフトの移行方法について触れられていますが、この情報だけではうまくいかないことが多いのです。

  • A-SaaS会計
  • 弥生会計
  • MFクラウドシリーズ
この壁の向こうの景色が見たいか(五島美術館・世田谷区)

複合仕訳の壁

前の会計ソフトで複合仕訳を使っていませんでしたか?

複雑な請求書の処理や、給与支払の処理で使いがちです。

しかし、他社会計ソフトの仕訳をインポートする場合、この複合仕訳があると、難しくなるのです。

freee会計の取引入力→振替伝票→インポート→他社会計ソフトインポート などで、前の会計ソフトから出力したCSVファイルがインポートできるのですが、複合仕訳は、ブランクの行や取引金額0円の行が入りがちです。

freeeの受け入れ側では、空行や0円の行は無視しますので、取り込まれない仕訳が多くなってしまいます。

この場合、複合仕訳を単一仕訳に変換する必要があります。
freeeの場合、次のような処理を入れます。

Excelの機能を使いこなし、スピーディに加工したいものです。

  • 空行の勘定科目に「「複合」を入れる
  • 空行の税区分を「対象外」にする
  • 空行の金額を、反対側(借方または貸方)と同額にする
  • 1行で貸借の金額が同額でない場合、2行に分けて、上記の処理をする

インボイス有無の判定の壁

インボイス制度が導入されてから、会計ソフトからエクスポートされるCSVファイルの列が増えていることが多いです。

特に、インボイスの有無を判定する列が追加されていることがあります。

「インボイスなし」のフラグを立てると、インボイスのない仕入れについて、仕入税額控除×80%の制限がかかります。

freee会計の場合は、税区分の1列で「インボイスなし」も含めて選択肢が用意されています。
これと同じ仕組みでない会計ソフトを使っていた場合は、2列を関数で結合して1列にする必要があります。

なお、税区分については、元の会計ソフトの税区分コードをそのままで大丈夫です。

インポートのときに、適宜、freee側の税区分コードに変換することができるからです。
事前に置き換える必要はありません。

補助科目、勘定科目の壁

多くの会計ソフトでは、勘定科目の下に「補助科目」を設けて、内訳を管理しますが、freeeの場合は、タグで管理します。

インポートのときに補助科目を事前に、「借方品目」や「貸方取引先」のように分けておく必要はありません。
先ほどの税区分と同じです。

しかも、freeeの側で、貸借対照表科目の補助科目は取引先に、損益計算書科目の補助科目は品目にざっくり分けてくれるので、インポート時に確認し、誤っていれば修正すればよいです。

また、勘定科目の名前が、freee標準のものと異なる場合もあるでしょう。

その場合は、入力や閲覧の継続性を重視するなら、あえて前の勘定科目を使います。
特にこだわりがなければ、freee標準の勘定科目に合わせればよいでしょう。

前の独自の勘定科目を使い続ける場合は、似た名前のfreee標準勘定科目を選択肢から外しておくようにしましょう。

また、前の会計ソフトの科目と同じ並び順になるように、勘定科目マスタの各行の上下矢印をドラッグして、並べ替えておくのもおすすめです。

勘定科目マスタの並び替えを行う

他社会計ソフトからfreee会計に移行したい場合は、上記のコツを踏まえて、やってみましょう。

「壁にぶつかって分からない/やっぱり代わりにやってほしい」というときは、単発相談/単発代行で聞いてみていただいてもかまいません。

近況報告

お盆らしいこととして、精霊馬(しょうりょううま)を作ったり、仏壇でチーンしたりしました。
あとはもっぱら仕事。

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