フリーランスの決算 税理士は自分の決算をどのように行っているか

個人のフリーランスの方(法人のフリーランスの方もいるので、こういう言い方になりますが)は、決算月を過ぎましたので、決算の季節です。

個人であれば、決算は自分でやってやれないことはありません。

私もフリーランスの税理士ですので、自分がどのように決算をやっているかをまとめてみました。
(ちなみに今日終えました。2時間ほどで)

このノウハウを、ご自分で決算・申告ができるようになりたい方に、そのケースに即してお伝えしています。

決算ですべきことに光を当てる

12月までの入力もれがないように

年が明けたら、12月分の入力をします。

とはいえ、私の場合、日々入力しているので、年明けに入力するのは、先月の交通費だけ。
SUICAのデータを振替伝票の形式に加工してエクセルインポートしておしまいです。

Googleカレンダーの予定と見比べて、仕事で行った交通費のもれがないか、確認します。
また、交通費があるのに、そこに対応する売上がない場合は、計上もれなので、追加で売掛金/売上を入力します。
反対に、外での仕事の売上は計上しているのに、交通費がもれている場合は、追加で旅費交通費/事業主借を入力します。

費用収益対応の原則を知っていれば、ご自分の売上のもれ、経費のもれをチェックすることができます。

YouTube;自分で経理をするなら知っておきたい 費用収益対応の原則

11月以前についても、同様の観点からチェックしてみるのもありでしょう。

経費は、事業用のクレジットカードをつくるのがおすすめです。
プライベートのカードで経費を払っているものがあれば、請求未確定データをカード会社のホームページで確認して、追加入力します。

事業用のカードをクラウド会計ソフトに連携している場合でも、最新のデータに更新して、もれがないようにします。
通信費など、カードの決済情報に載るのが1カ月遅れる場合でも、毎月定額なら、ここで追加の費用計上をして、通信費が12カ月分になるようにします。

次の決済から、事業用カードで決済するように、Amazon.co.jp、Microsoft 365、Zoom、Dropboxなどの支払方法を変更しておきましょう。(そもそも、使っていないサブスクは、解約も検討)

もれがないことは、次のようなことからも発見できます(一例)。

  • 貸借対照表の預金残高が、通帳の12月31日の最後の残高と一致しているか
  • 納品時に使う梱包材などの在庫が、棚卸資産(貯蔵品など)に計上されているか(前期末の残高を洗替えているか)
  • 器具及び備品にしたものや一括償却資産が、固定資産台帳に登録されているか
  • 前年同期比で見たときに、理由もなく経費が大幅増減していないか

家事按分の処理

個人特有の決算整理として、家事按分があります。

期中の経費入力時は、支払金額をそのまま経費にするのですが、事業所得の金額上は、事業利用比率(事業供用割合)を求めて、事業に利用していない割合分、経費から除きます。

フリーランスの仕事の場合、毎月定額の通信費をどうするかが問題でしょう。
仕事に使っている割合をどう求めるか?

日ごろからタスク管理をして、毎月何分くらい働いているか、カウントしておけばベストです。
そして、1カ月平均の仕事をしている分数を求めて、1カ月の総分数(60分×24時間×30日=42,300分)との比率を求めます。
この事業利用比率の計算根拠を残しておきましょう。

家事按分する勘定科目については、品目タグや補助科目を設定しておけば、会計ソフトでまとめて処理してくれることも。

家事按分は、それなりに手間なので、金額が小さいとか、按分比率の根拠が示せないものについては、経費にするのをあきらめてもいいのではないか、というのが私の意見です。

税込経理の場合の消費税の計上

消費税の計算は、もれなく入力が完了した、最後に行います。

フリーランスの方で、売上高が常時年1000万円以下なのに、インボイス登録をきっかけに消費税の申告が必要になった方については、2025年分・2026年分は、まだ、2割特例が使えます。

2割特例の場合は、1年間の売上高さえ確定すれば、消費税の納税予定額を求めることができます。
税込経理の場合、この納税予定額が、事業所得の経費になります。

2割特例とは、フリーランスの方の場合、売上(請求総額)÷110×10=消費税額の2割を納税すればよい制度です。
(なお、2027年・2028年分は3割特例、2029年分から簡易課税に切り替えるため、2028年中に簡易課税制度選択届出書の提出をすると有利になるフリーランスの方が多いでしょう)

会計ソフトの確定申告機能から、収入金額について、税区分ごとの合計額をチェックしておきましょう。

仕事をしたことに対する対価は課税売上10%、Kindle本の収入は免税(0%)、ただでもらった収入は対象外で区分します。

給与としてもらったバイト収入、相続でもらった収入、贈与された収入、キャンペーンでもらったポイントなどは対象外です。
これらは、納税義務の判定の売上高1000万円に含める必要はありません。
ただし、Kindle本の収入は含めます。

この区分した収入を、確定申告書等作成コーナー→消費税の申告書 の税区分ごとに売上高欄に入れてみて(2割特例が使えるように、事前に質問に回答し)、出てきた税額を、今期の費用にできます。

税込経理の場合、決算整理仕訳(振替伝票)の入力としては、租税公課/未払消費税等 となります。
(中間納付がなかった場合)

消費税分を経費にいれた上で、事業所得を算出するのが王道です。

近況報告

実家で過ごしました。ちょっとお餅を食べすぎたかもしれません。
初雪を観測しましたが、その直前まではよく晴れていました。
帰宅に支障がない雪だと事前の予報で分かっていたので、何事もなく帰宅しました。

1日1新:freee会計 振替伝票テンプレート