法人税や所得税の脱税のニュースが絶えません。
脱税した会社は、多額の利益が出ていたんだろうなと思います。
そうすると確かに税金も多い。納税はちょっと先とはいえ、手元に置きたくなってしまったのでしょう。
しかし、脱税という選択は、事業者=勝負師としてはどうなんでしょうね。
勝負師なら、負ける可能性が高い相手との対戦を避けるはず
利益の数割ほどのお金を確保するために、採る手段が「脱税」。脱税は、国と対戦することだと思います。
対戦相手に、いきなり「国家」を指名しますか? ちょっと、相手が大きすぎやしませんか?
勝負師の世界を描いた漫画『BET』では、“ザ・マシーン”と呼ばれる男がこう語っています。
私がなぜ何十年もの間 この世界で生き残っているか わかるか?
答えは簡単だ 負けるかもしれない相手との対戦を避けてきたからだ
『BET』3巻(押川雲太朗・著)
それほどの利益を出す、勝負師としての才があるなら、脱税は分の悪い戦略です。
もうかった決算書を持って、銀行に行ってはどうか
要は、もうかったんですよね。正直な決算書を作成すると黒字であると。
でしたら、その決算書を持って、銀行など金融機関に行かれて、借入を申し込んでみてはいかがですか?
(実際には、日本公庫のサイトなどで、ネットで手続きしますが)
ご商売によっては、経費が先行して入金があとになる。あるいは、浮き沈みがあって、今期がよくても来期がどうなるか分からない。
その、不安な期間をしのぐために、運転資金が必要。でしたら、その運転資金として借入をするのが、脱税するより良いと思います。
納税を差し引いても、「脱税で得た金」よりも、ずっと多くの資金が手元に入ってくるはずです。
それに変な話、将来増税になるとお考えでしたら、税金は、いまがいちばん安いということになります。
黒字が出たら、黒字の有効利用を考えましょう。