唯一のお金の貯め方を学ぶ『大人のお金の遣い方』佐々木重徳、2021、中央経済社

『大人のお金の遣い方』は、新社会人向けの本といっていいと思いますが、税理士事務所に勤める人にとっても、税金以前のお金の基礎知識が身につく良書です。

勤め人として、投資家として、フリーランスとして収入を得る基本や、住宅・教育資金、老後2千万円問題が解説され、必要な貯金額を知ることができます。

ではどうやってお金を貯めるか? 「収入が増えても生活水準を変えないことに尽きる」と著者はいいます。確かに、お金持ちの人って、外見ではわからないですよね。「ケチだからお金持ちになった」というより、「お金の遣い方を、学生時代から変えていないから」といった方が正確なのではないかと思います。

高いものを買いたくなったら、「それは、自分が学生時代に買ったことがあるか?」と自問すれば、やめられます。菊地成孔風にいえば、昔好きだったものへの「しがみつき」。中学時代の趣味を大人になっても継続すれば、お金は貯まるでしょう。