「freeeを使いこなす」とは

私個人の税理士事務所の経理はfreee会計を使っていますし、お客様にfreeeの使い方を教える仕事もしています。
今日もやってきました。

しかし、正直いって、使いこなすのに時間がかかるソフトウェアだと思います。

freeeを使いこなすとは、について書いてみました。

freeeの「入力効率化」内のメニューをたくさん触っているかどうか

freeeを使うのに向いている人

これは、freeeに限らないのですが、コツコツやる人です。
昔から家計簿をちゃんとつけていた、という方に向いています。
これは、どんな会計ソフトでもそうですが。

コツコツやれない方でも、Excelや、さまざまな電気製品やアプリを使いこなすことに興味がある人にもおすすめです。
いきなりタイピングを始めるのではなくて、事前に設計してから、作り始めることに意味を感じる方。成功体験がある方もいいと思います。

コツコツの方でも、使いこなしの名人になりたい方でなくても、身近に詳しい人がいて、聞ける環境があって、教えてもらえればできるという方にも向いています。
プランによりますが、公式のヘルプに教えてもらいながらでも、けっこうなところまで行けます。
いわゆる認定アドバイザーにアドバイスをもらえばできる、教わるのが得意な方でも大丈夫です。

どれでもないし、freeeを導入してみたが触れていない……という方は、無理してご自分でやらなくてもいいかもしれません。
記帳代行サービスもあるし、公式の他の会計ソフトからのデータ移行サービスもあります。

まずは、繰り返し出てくる取引を見つけよう

具体的にfreeeを使いこなすにはどうするか。
繰り返し出てくる取引を見つけ出すことです。

freeeは、ネットバンクのデータやクレジットカードのデータを取り込んで、日付・金額・支払先を拾ってくることができます。

また、レシートのスキャンデータを読み込んで、やはり、日付・金額・支払先を自動入力することが可能です。

そういった「取引」の中から、1年の間に何度も出てくるもの、毎月同額を払う家賃のようなものを見つけ出して、

  • (API連携した明細の)自動登録ルール
  • (スキャンしたレシートやPDF請求書)ファイルの登録ルール
  • (1件の入出金について複数の意味があるものの)取引テンプレート ※源泉所得税、会費+対価の一括引き落としなど

の設定をどんどんしていくことです。

このルールを作り、育てるのに時間がかかります。
freeeが大変なのは、じつは最初なのです。そこは、詳しい人に教えてもらってもいいかもしれません。
私もいちおう認定アドバイザーなので、単発かつ対面(or Zoom)でfreeeの操作をお伝えできます。→ 単発相談

具体的な操作は

まず、複数あるパターン取引の1行をクリックし、「詳細」ボタンをクリック。
勘定科目、金額(2つ以上の意味がある場合は、取引テンプレート)、備考欄を設定して、「自動登録ルールの編集」にチェックを入れて、ルールを設定、保存します。

(「取引を登録する」にする。複数の結果がありうる場合や、取引テンプレートを使う場合は「取引を推測する」に)

その後、明細の一覧画面に戻って、すべての取引にチェックボックスを入れ、「一括操作」ドロップダウンリストから、「自動登録ルール」をクリック。

自動登録ルールの一括操作

すると、他の同様のパターンの取引に自動登録ルールが適用されて、同じ処理を繰り返さずに済むのです。

毎月の支払いなら、最初の月の取引にルールを設定して、一括操作で他の11カ月分の取引の登録を終えることができます。
または、毎月経理をしているなら、翌月の明細がAPI連携されてきたときに、自動で登録されます。

こういった、「ご自分でパターンを発見して、それを自動登録していいか判断する」という、人間の仕事があるわけです。
AIが勝手に経理をしてくれるわけではありません。
「AIによる推測」で勘定科目を提案してはくれますが、単純にそれを信じてはいけません。ChatGPTを使うときと同じです。

自動登録に慣れてきたら、発展してエクセルインポートも試してみよう

近況報告

顧問のお客様のメール質問に回答しつつ、別のお客様の請求書データと預金データから売上の登録を。
その後はYouTubeアップ、ブログを。

1日1新:freee会計 収入取引データのエクセルインポート