あるマーケティングコンサルタントの方とお話ししたときに、「サービスを依頼してもらうために一番大事なものとは?」と聞かれました。
うーん、としばらく考えたのですが、正解できず。
その答えは、「信頼」でした。
自分が初めて人に仕事を依頼したときのことを思い出す
確かに、私も人に有料で依頼するにあたって、1年くらい様子を見る時間が必要でしたね。
とくにサービス業が仕事を得るには、信頼を得る時間がかかります。
路面にお店がオープンすれば、めずらしもの好きの近所の方が続々来店するということはありますが、サービス業ではそういうことは起こらないと考えていたほうが無難です。
恋と愛の違いを考えたことはありませんでしたか?
10代のとき、「恋と愛の違いってなんだろう?」と思ったこと、あったでしょう。
私は、これは大学の講義でその答えを学びました。
- 恋には一瞬で落ちることができるが、
- 愛には時間がかかる
ということです。
スピード結婚というのがたまにありますが、残念なことにスピード離婚とセットになりがちです。
すぐには愛にたどりつけないのです。出会ってすぐに「愛してる!」は矛盾している、と先生はおっしゃっていました。
愛と、商売における信頼は似ている。時間に備えよう
信頼もそうなんです。
どんなに優れたサービスを提供でき、あらゆるマーケティング手法を修めていたとしても、すぐにサービスの利用者が現れることはない、と思っておきましょう。
かんたんに独立開業をすすめていない理由も、そこにあります。
仕方のないことですが、時間が経過するだけで、衣食住のお金がかかります。
いまの生活水準を落とさず、3年暮らせる預金はお持ちでしょうか。(なければ、日本政策金融公庫の創業融資を検討しましょう)
あるいは、ある種の信頼を担保するものはお持ちでしょうか。
信頼を得るには時間がかかります。1年~2年は依頼がなくても耐えられる状態を作るのが先です。
あちこちに顔を出し、気になった方には話しかけ、紹介してくださった方にはその後の報告をし、facebook等で今やっている仕事をお披露目し……そして年単位が経過し、ちらちらと仕事のお話しが入ってくるものです。
仕事のない時間を平気に過ごせるのも、貯金の力です。
そして、始めは時間があることを売りにしていきましょう。
編集後記
店内に置いてあった雑誌(ベイスターズの記事)を熱心に読んでいたら、お店の人に「その雑誌をちゃんと読んでいる人、初めて見ました」と言われました。
言われてみれば、私は活字好きなんですね。誕生日が、「文字・活字文化の日」だし、読書週間の初日だし。子どもたちも活字大好きに育っています。