確定申告の前に、e-Taxのマイページで税務ステータスを確認しよう

個人の方であれば、税務署などの確定申告会場に行かれた際に、通常、e-TaxのID・パスワードをもらっていることが多いはずです。

法人の場合は、ご自分でe-Taxの画面から利用者識別番号(ID)を取ることで利用が可能になります。

IDを取ってから1年以上経っているのであれば、マイページでご自分の税務ステータスを確認することをおすすめします。

マイページ内で見られる情報

マイページのデータが更新されるのは

個人の場合、毎年1月17日頃に、前年までの届出・申請状況に応じた税務ステータスに更新されます。

法人の場合は、期末から1カ月後をめどに更新されます。

個人も法人も、マイページの更新は、年1回だけです。
マイページの画面上で確認できる最新のステータスは、「すでに終わった事業年度」、つまり、「これから申告する事業年度」に関する情報です。

つまり、マイページの「法人税関係」「消費税関係」「所得税関係」「贈与税関係」といった、税金の種類ごとの前期のステータスを参照して、前期の確定申告をしてくださいね、という趣旨で表示されています。

法人がマイページで確認できること

法人税関係では、以下のようなステータスが確認できます。

  • 申告の種類
  • 中間申告分の法人税額、地方法人税額
  • 申告期限の延長の特例に関する事項・申告期限延長期間
  • 電子申告義務について

青色申告かどうか、確定納付額から差し引ける中間納付税額はいくらか、申告期限の延長はされているか(定款に応じて1カ月~延長できる。ただし、本来の納期限に見込納付をする必要あり)、電子申告義務の特例の届出をしているか(大企業でなければ関係なし)、が分かります。

消費税関係では、次のような情報が取れます。

  • 中間申告分の消費税額、地方消費税額
  • 課税期間特例選択届出書
  • 申告期限の延長の特例に関する事項・申告期限延長期間
  • 電子申告義務について

法人税関係とほぼ同様なのです。
輸出企業で還付の頻度を高めるために課税期間の短縮を選択している場合は、その旨が表示されます(大企業でなければほぼ関係なし)。

ちなみに、マイページで得られる情報が、あとで述べる個人と異なります。
法人の場合、マイページでは、消費税の詳しい情報は分かりません。

これらを知りたい場合は、マイページからTOP画面に戻り、メッセージボックスを開き、「消費税の申告のお知らせ」を確認していただくことになります。

決算月の翌月15日頃に届く「消費税及び地方消費税の確定申告について」を開きます。

その画面の右上で「一般か簡易か」、中ほどで、各種選択届出書の提出の有無、基準期間の課税売上高(インボイス登録している場合は、金額の代わりに「適格請求書発行事業者」と表示)を確認できます。

税理士に依頼していればそちらのほうで確認してもらっているはずですが、ご自分で法人税・消費税の申告をしようと考えている方は、マイページやメッセージボックスの確認が必須です。

個人がマイページで確認できること

社長で、年末調整をしている場合でも、会社に不動産を貸しているなどで自分の会社からの収入がある場合は、確定申告をしなければなりません。

個人の場合は、マイナンバーカードと4桁の暗証番号でログインして、マイページを確認しましょう。
利用者識別番号・暗証番号でログインすると、見られない情報があるからです。

法人よりも情報が充実しています。

  • 還付・納税関係
    • 還付先金融機関
    • 振替納税利用金融機関
      • 所得税
      • 消費税(所得税で振替納税をしていても、消費税は改めて登録が必要です)
    • ダイレクト納付(口座の追加は、法人と異なり、ネットで完結)
    • 自動ダイレクト設定(電子申告と同時に、納期限に引落の設定をしているか)
    • 納税用確認番号・カナ氏名(確認番号の変更もできます)
  • その他の登録情報
    • e-Taxからの情報取得(希望すると、確定申告書等作成コーナーで情報が連携されます)
    • マイナポータル(登録の有無)
    • ログイン情報の設定(マイナンバーカードが設定されているか)など
  • 所得税関係
    • 申告の種類(青色かどうか)
    • 電帳法に基づく届出書(又は承認申請書)の提出状況…過少申告加算税の軽減に影響
    • 予定納税額(第1期分・第2期分の合計額)
  • 消費税関係
    • 課税期間
    • 簡易課税制度選択届出
    • 課税事業者選択届出
    • 課税期間特例選択届出
    • 中間納付税額、中間納付譲渡割額
  • 贈与税関係
  • NISA口座開設状況

個人の方は、1月中旬頃に改めてログインして、情報を確認したうえで、確定申告に挑みましょう。

なお、法人の方も含め、マイページは機能・情報が追加されがちなので、申告前には必ずチェックするようにしましょう。

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