書道展に行って税理士の仕事を対比させてみる

子どもの習い事の関係で、書道展をよく見に行きます。

現在、毎日書道展が開催中です。
戦後の書道展では相当歴史が長く、規模とレベルの両面で最大の書道展ではないかと思います。

いちばん上を見ると、子どもたちの行く先はこうなっているのか……と知ることができます。

仕事にからめて思うところがあったので書いてみました。

毎日書道展 ごあいさつ

最初はお手本のとおりに書く段階がある

私自身も小1から小6まで書道を習っていて、その書道会(純正書法連盟)の初段まで行きました。

「○○したくないなら、書道を習え」と言われて、消極的な選択肢として選んだ記憶があります。

小学校の終り、そして初の段位ということで、「きりがいい」と思ってやめてしまったのですが、子どもたちはどんどん上を目指しているようです。

さすがにまだ、お手本のとおりに書く段階です。

その、お手本を書くレベルの子どもたちが出品する最大の展示会があり、それも毎年見に行っています。

その学生の部の最高賞を見ると、ある種の感慨に打たれます。

「人が、頭の中に、『この字はこういう形をしている』と想像するとおりのものが、墨で、半紙の上に書かれていることへの驚きです。

プラトンの本ならイデアと呼ぶのでしょうか、理想の形のものを具現化するというのが、書道の第一段階の到達点なのでしょう。

税理士の仕事も、修業時代はお手本のとおりにできることを目指す

税理士の仕事は、毎日書道展のようなアート、作品作りの世界ではなく、どちらかといえば「お手本どおり」を目指す世界です。

独立する前は、勤めている税理士法人で、去年の申告書を見ながら、まずはそのとおりの申告書を作成できるようになることを目指しました。

独立してからは、税務署の方が「こういうのが税務申告書だよな」と頭の中に想像するとおりのものを作成することに変わります。

申告書の作成は、この申告書を見た他の人も、作成者である税理士が思ったとおりに思うだろうな、というレベルを目指して行います。

もちろん、最終的にどう判断されるかは、相手しだいですが。

作品づくり、がもう一歩進んだ段階

今年単発相談を提供した写真家の方が、「作品をつくる」という言い方をされていて、新鮮に思ったことをがあります。

毎日書道展に出品されるクラスのものも、本人独自の頭の中のものを具現化した作品が多かったです。
「これ、『書道』ですか」と思うものもありましたが、それでもよいという人がいれば、成り立つので。

税金の申告書は、作品とはいえません。
あくまで、法律の定めにしたがって作成した書類ですから。

ただ、その作成プロセスについては、思ったより自由度が高い世界です。
ラスボスを倒す目的は同じでも、プロセスが自由な「ロマンシング サ・ガ」というRPGを愛好していた私です。

出力は同じでも、プロセスには作品化の余地が残されています。
そこに楽しみを見出しつつ、私は税理士の仕事を続けています。

近況報告

餓狼伝説cotwのEWC大会を視聴して、強キャラでないキャラで勝つ方法を学ぶなど。

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