前の東京オリンピックの年のマイルス・デイビス

Miles in Tokyo

今日は、1964年に東京でレコーディングされたマイルスのライブ盤をご紹介します。私がマイルス・ファンになったきっかけのCDです。

今はもうないジャズ喫茶で『マイルスを聴け!』を読んで以来、聴いてはいたのですが、好きとはいえない時期がしばらく続いていました。その後、別のジャズ喫茶で偶然流れたB面の冒頭、So Whatの硬質なベースラインに射抜かれてしまいました。

特にAll Of Youでのマイルスのソロは、東京での演奏であることもさることながら、まるで64年の日本人に歩み寄って、親しみやすく吹いているようでした。こんなポップな演奏は、他の盤のどこにもありません。

多分、3曲目のMy Funny Valentineが、同名の有名盤の演奏より劣るせいで評価が悪かったのですが、他の曲は、最高の演奏です。ショーター加入前の、「マイルス最後の普通のジャズ」が聴ける作品です。

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