去年は税金への関心が高まった年だったと思います。
去年は立教大学寄附講座で所得税の講師を務めたときに、学生から、103万円の壁について「おかしい!」という声をよく聞きました。
最低賃金が高いのに、壁が変わらないので、親からバイトを止められてしまうと。
他の方からも、若い人と話すと、そこに強い関心がある、と聞きました。
税金はみんなのものなのだ
税理士の仕事だけをしていると、なかなかそのようなうねりを実感することがありませんでした。
近年、増えてしまった歳出を原因として、増税の流れは止まらないと思っていましたが、多くの人が理屈に合わない、と思うと、法律を変えようという動きになる。
そういう意味で、税金はみんなのものだといえます。
もちろん減税すればいいというものではなく、人口減で税収が減ることを見越して住民サービスを落とす、有料化を増やすことを決めた江戸川区のような例もあります。
税金はみんなのものなのに
その一方、この業界に入ったときは、「とんでもないところに来てしまった……」と思ったものです。
みんなのものであるはずの税金、その申告書は、複雑怪奇な形をしていて、とてもみんなが扱えるものだとは思えません。
ただいえるのは、申告書があのように複雑なのは、みんなに対応しようとしているからです。
マス目は多いけれども、自分が書き込むべきところは、実はそれほど多くないのです。
毎年の事業内容が大きく変わらなければ、いつも同じところを埋めるだけになります。
そういう意味では、自分で申告をするのもできないことはありません。
税金を自分のものにするために
確定申告書等作成コーナーは、その複雑さを減らすための工夫があります。
最初にいくつかの質問に答えるだけで、自分に関係ないところは入力欄がなくなるからです。
所得税も、消費税もそのようになっています。
税金は、自分に関係あるものだけが見えるようになれば、自分のものとすることができるようになります。
全体像、数字の流れ、無視していいところを知って、自分で確定申告をする。
そのようなご希望の方へも、私は「単発相談」というサービスでサポートしています。
丸投げするのと比べ、1/3くらいの料金で済むケースも。
決算や税金に興味があって、自分でそれに時間をかけても惜しくない。あるいは、税理士に丸投げするほどの規模でない、という方におすすめです。
分からないことが聞ける、お客様にとっての「知り合いの税理士」を目指して活動しています。
編集後記
今日は、消費税の申告書作成方法について、お客様に70分レクチャー。
その後、2025年版のポートレート撮影を。仕上がりが楽しみです。名刺も作り直さないと……。