運動不足解消へ 1日8000歩ではなく、あと何分歩けばいいか? で考える

健康診断に行くたびに、「運動を6カ月以内に始めたい」に〇をつけている自宅仕事の方。

自宅仕事の敵は、運動不足です。

自宅兼事務所で仕事をする税理士の私も、そういう典型的な運動不足の人でした。
いまは、さすがに運動をしようと思って対策をしています。

運動不足だと、仕事をする上での力とか、ポジティブさも出てきません。
村上春樹のいうように、「1に足腰、2に文体」だなあと実感しています。

このとき、よく「1日8000歩歩こう」と言われます。
われわれの運動不足を解消するための運動量は、どう考えればいいのでしょうか?

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1日8000歩も歩く必要があるか?

私の場合、8000歩歩くのに必要な所要時間は1時間(約6km)。
なかなかその運動量を、自宅仕事で取り入れることは難しいです。

ただ、1日8000歩歩かなきゃ! と思う必要はありません。
これは、仮に、身体活動がぜんぶ歩行だとしたら、1日8000歩に相当するという意味だからです。

ふつうは、歩く以外の生活活動や運動もしていますので、それに加えて、「あと何歩歩けばいいか」で考えればいいのです。

そう考えれば、「1日8000歩、新たに歩かなければならない」ということにはなりません。

1日8000歩は、厚生労働省の「アクティブガイド2023」で推奨している運動量 週23メッツ/時 を、歩数に換算したものです。

メッツとは、個々の生活活動ごと・運動ごとに設定された強度のことです。

週23メッツ/時の運動量を達成するには、1日あたり、23÷7=約3.3メッツ/時の運動量をこなす必要があります。
これが、目標です。

早くも遅くもない歩行は、3.3メッツの強度の運動と考えられます。

3.3メッツの運動を1時間行う(8000歩歩く)ことで、1日3.3メッツ/時の目標が達成されます。
これを毎日行うことで、3.3×7日=週23メッツ/時 に到達するという計算です。

目標1日3.3メッツ/時。日常の運動での到達度を調べよう

まずは、ご自分の歩く以外の運動を書き出し、その分数をだいたいで把握しましょう。
それを、厚生労働省のメッツ表に当てはめてみるのです。

私が毎日行っている身体活動(週2回のものは1日に換算)をざっくり洗い出し、Excelで集計するとこんな感じです。

身体活動メッツメッツ/時
台所の手伝い3.0100.5
普通歩行3.070.4
掃除機3.330.2
フロア掃き3.330.2
腕立て伏せ、腹筋3.830.2
ラジオ体操第14.030.2
ラジオ体操第24.530.2
筋トレ(スクワット)5.030.3
合計2.0

つまり、3.3メッツ/時のうち、2.0メッツ/時は、すでに日常的な運動等で達成されているのです。

不足しているのは、3.3メッツ/時-2.0メッツ/時=1.3メッツ/時。
これを補うだけ、追加の運動をすればいいことになります。

私は昔からウォーキングが好きなので(夫婦で戸塚~小田原間45kmを踏破したことあり)、ここはウォーキングを選択してみましょう。

ウォーキングは10分で0.8メッツ/時。不足量を埋めるには

1.3メッツ/時の運動不足を埋めるためには、何分歩けばいいか?

ウォーキング(メッツ表では「かなり速歩(平地、速く=107m/分)」 )のメッツは、5.0となっています。

10分ウォーキングをすると、0.8メッツ/時 という計算になります。

Excelで計算してみましょう。
5.0メッツ×「分」÷60=メッツ/時です。

「分」に15分をあてはめると、1.3メッツ/時 が算出されます。

つまり、私の場合、運動不足解消には、あと追加で毎日15分歩けばいい、ということになります。
歩数ではないのです。
15分なら、なんとかやれそうです。

また、厚生労働省では、上記の日々の運動に加え、週1回4.0メッツ/時 以上の運動が推奨されています。
ちょっときつめの、汗を書く運動をすればよいとのことです。

これは、ウォーキング(5.0メッツ)を週1回、48分、別途行えばいいわけです。(5.0*48/60=4.0メッツ/時)
このくらいなら、続けられそうではないでしょうか。

参考文献
アクティブガイド2023(厚生労働省)
十全 39号・2025年3月発行(横浜市立大学附属市民総合医療センター定期広報誌)

近況報告

朝一でウォーキングを1時間。
本当は、筋肉的には運動前は空腹を避けたほうがいいそうですが、涼しい時間帯にやろうと思うと、食後にはできない……。

1日1新:アプリ「よこはまWP」