小学生のころ、はまったゲームといえば、ファミコン版「ウィザードリィ 狂王の試練場」でした。その存在は『ドラゴンクエストへの道』で知りました。
まず、字面がかっこよかった。英語でもカタカナでもロゴでも。シンプルなパッケージも。
方眼ノートを買い、マッピングし、『隣り合わせの灰と青春』(ベニー松山、JICC出版)を読み、『ウィザードリィのすべて』を読み、石垣環の漫画の巻末付録のApple II版の画面写真を見ては興奮していた時代です。
その、あこがれのApple ][版の画面と、それに近いシステムでプレイできる最新バージョンが、Steamで販売中です。
現状、開発中バージョンで英語のみですけど、昔のプレイヤーには問題ないですよね。
かなり遊びやすいようにモダン化されていますが、シビアはシビア。地下1階から2グループで出現するコボルト&オークにシーフが殺され、カント寺院に行くと1発で灰にされ、2回目で復活したものの、稼いだお金はなくなってしまいました。
キーボード操作モードで「m」を押すとApple II 線画が全面に出る
Apple II版にあこがれていたファミコン世代の方に朗報。あの画面で遊べます。
まず、オプション(街はずれでEscキー→Option)で操作系をキーボードにします。
そして、迷宮に入ったところで「m」キーを押下。すると、右下に表示されていたApple II版の画面が、中央に出てくれます。
3D CG(解像度最低設定ならVAIO Zでも快適に動く)を覆い隠すように出るので、想像力でプレイしたい人に最適です。
ただ、最新UIの文字もかぶってしまって、見にくいこともあります。その場合は、mキーを押すと、Apple II表示なし→右下小表示→全面大表示 に切り替えられます。
ゲームパッド使用の場合も、適当なボタンを押すと同じ効果が得られます。
キーボード操作とはいえ、Apple II版の操作方法ではなく、基本はGUIです。左下のヒントを元に操作することになります。慣れが必要です。
基本は親切設計。経験者なら問題なく遊べます
宝箱が出ると、盗賊が「私に罠を調べさせて」と言ってくるし、仲間が死ぬと、侍が「カント寺院に連れて行こう」とヒントをくれます。
ファミコン版では何の説明もなかったストーリーも、英語ですが、最初に迷宮に入るときに説明してくれます。
3D CG化されているものの、Apple II版のUIの英文を読むのが追いつかないほどの早いテンポで戦闘は進んでいきます。
いわれるほどテンポは悪くないので、初期Wizファンは試してみてはと思います。
開発中のバージョンであることに留意
まだ、開発中のものなので、例えば、迷宮に残したパーティを救出に入ったりしたときなど、操作ヒントのとおりに操作してもループしてしまうことがあります。
困ったら、とりあえずウインドウ右上ボタン×を押すかAlt+F4で終了させ、再起動すればよいです。フルスクリーン←→ウインドウの切り替えは、F11で行います。
筆者は、FC版I、II、IIIはクリア、SFC版Vは最後の謎かけが解けずに挫折し、同VIはすぐあきらめた人。