「まんじゅう怖い」という落語があります。
このタイトルの変なところは、まんじゅうという、子どもが好きなものを怖いと言っているところです(これは、大人をだますためすが)。
また、ジャズミュージシャンの菊地成孔さん(ファンです)は「おトクよりおソンを追求する」的なことをラジオで述べていました。
一見おかしな発言に見えますが、私は共感するフレーズです。
みんなが好きな、「おトク」には、警戒すべきと考えます。
おトクは、事業者の購買の判断基準を揺るがすものだからです。

安く買えるときに注意したいこと
典型的なおトクなものとは、セール・クーポン・ポイントです。
いま、Amazon Prime Day が始まっています。
こういったセールで、安いと思うと、つい量を多く買ってしまいませんか?
結果、思ったより支出が増えてしまい、お得感が味わえなくなったことはないでしょうか。
私はたまにあります。その反省を次に生かすようにしています。
なぜ、量を増やしてしまうのか。
それは、いま、必要な量以上に買ってしまうからです。
あとでどうせ使うから……と思って消耗品を買いだめしてしまうのが典型例。
安いときに限って、なぜか将来のことを過剰に考えてしまいがちなのです。
いま必要な量を買うべき
本来、購入というのは、いま必要なもの、いま困っていることを解決するものを買うべきです。
それが経費となるものであればなおさら、支出から、次の収入までの期間はできるだけ短くするのが、資金繰りの王道です。
貸借対照表上、現金・預金以外の借方勘定科目の金額は、増やしすぎないようにする。
在庫の抱えすぎはよくない、というのはご存じかと思います。
そのためには、必要なものがセールになっていたとしても、量を増やさず、たとえば、1つだけ買う訓練をしてみましょう。
安さで、この判断基準にブレを起こさせてはいけません。
セールで買いすぎないためのテクニック
セールは、売り手と買い手とのだましあいという側面もあります。
いつもと違う手を見せて、あえて隙を見せて、売上を上げようということです。
対戦型格闘ゲームのような雰囲気があります。
これが、おトクの怖い側面です。
セールで買いすぎる罠にはまらないためにはどうするか。
購買行動について、経営者には、合理的な(ソンしない)金額という判断基準があるはずです。
「〇円以上なら買わない」という基準を、セールがくぐってきたとしても、即、買おうとしないことです。
セールの場合、値引き前の金額がだいたい表示してあります。
この「値引き前の金額」でも本当に買いたいか、一度考えてみるのがコツです。
それでも迷うときは、いったんカートに入れるか、「買う予定リスト」に入れてみて、一晩寝かせてみましょう。
セール期間との兼ね合いもありますが、翌朝には、それほど欲しくなくなっていることもあります。
そうなったら、リストから削除すればいいのです。
セールで買いすぎないためのコツを紹介しました。
近況報告
今日は親子で歯医者の定期健診へ。私は虫歯はなく、歯磨きも完璧だとほめられました。うれしいものです。
歯医者さんはなんとなく税理士に似ている気がする……。
あいまで複式簿記Kindle本を書いたり、セミナーを視聴したり。
1日1新:FenrirFS

1980年生まれ。木村将秀税理士事務所・代表。主にフリーランスやNPO法人のサポートをしている。自分で経理・申告したい/顧問税理士をつけたい/記帳代行を依頼したい に対応。特技はウォーキング(最長は戸塚~小田原間 45km 14時間)、趣味はジャズ喫茶巡り・村上春樹の本・SNK対戦型格闘ゲーム。プロフィール詳細