経営者が行う経理業務の時間を減らす

ひとりで営業も成果物作成も経理もやらなければならないのが、創業期の会社のつらいところです。

売上が立ち始めるのはうれしいのですが、その対応に時間を取られ、経理などのバックオフィス業務が後回しになりがちです。

やらなきゃいけないな……というのをずっと頭の中に残しながらのお仕事になります。

もう夕方だ……となっていませんか?

経理担当者を雇う方法

よくあるパターンは、配偶者を経理担当者にするのですが、それができないので、ご自分でやられているんですよね。

すると王道は、経理担当者を雇う方法です。

簿記3級から2級を持った方だと、よろしいかと。

採用に成功すると、社長が本業に集中でき、売上がいっそう上がっていった……というパターンに持ち込めます。

ただ、短時間のパートであれば、いまは時給が全体に上がっているので、見つかるかどうか。

ハローワークだと年齢の高い方が応募しがち、求人サイトだと若い人を狙えるけども採用コストがかかります。

採用できても、年100万円以上はかかります。

週数回、短時間の出社にして、パートさんの手持ち無沙汰を減らしたいところですが、それだとパートさんのメリットも微妙になります。

経理担当者のリスク

見つかっても、他によいお給料の仕事をつけて、短期間で退職してしまうこともあります。

これを繰り返すと、自社の会計データが記憶に残っている人間が増え続けてしまう……のをどう考えるか。

また、まったくの第三者に会計ソフトを入力させることに抵抗がある場合もあるでしょう。

それなりの規模になっても、経営者ご夫婦のみ、または親族のみで会計ソフトを管理している会社も珍しくありません。

予算的に、経理担当者は1名のみとなり、社長が金庫の中の現金や、通帳・銀行印、ネットバンクの権限をしっかり管理しないと、横領のおそれも出てきます。

どんなによさそうな人でも、目の前に現金があり、それが自分以外誰も目にしていないと思うと、盗んでしまう可能性があります。

このような内部不正を防ぐ管理業務も、社長なり役員なり、経営者自身の仕事となります。

経理業務のクラウド化か、アウトソーシング

経理担当者の運用がうまくいかない場合、自分でやるのを効率化するか、アウトソーシングする方法が考えられます。

特に、経営者自身が経理をされていた場合、その業務時間を減らせれば、もっと受注に対応できる、もっと高度なサービスを提供するための勉強ができるはずです。

Excelデータをインポートできる会計ソフトをお使いなら、いま、直接会計ソフトに入力しているものを、基本Excel入力に切り替えることも、有効です。

ネットバンク口座・クレジットカード・AmazonビジネスのAPI連携も試してみましょう。

API連携できなくても、CSVをダウンロードして、それを会計ソフトにインポートすることができます。

お使いの会計ソフトがインポートに対応していなければ、対応しているものに切り替えましょう。

請求書も作成できる会計ソフトを使えば、請求データと会計データを同時につくる、ワンソース・マルチユースの恩恵を受けられます。

あるいは、経理業務を丸ごとアウトソーシングするという方法もあります。

過去の決算書3期分や、前期の仕訳帳CSVデータ、今期の経理の元となる資料を渡して、会計ソフトへの入力をしてもらう、業界用語で「記帳代行」というサービスを探してみてはと思います。

その際は、自分で経理していたときにつくったマニュアルを用意したり、商売の流れ(収入と経費)を説明できるようにしておくと、依頼しやすいです。

コスト的にも人を雇うより少なくて済みます。

編集後記

WordPress のプラグイン Site Guard でログイン用 URL を変更しました。もう何度もやっているし、リダイレクトしないようにしているのに、なぜか侵入を試みられる。 X でサイトを乗っ取られた話が話題になっていたので、ときどき対策しています。