最近、大企業の赤字転落がニュースになると、その主要な原因が「繰延税金資産の取崩し」である、というのがパターンになっています。
(借)法人税等調整額 (貸)繰延税金資産 で税金費用が増加して、税引後当期純利益が赤字になるのです。損益に与える影響は大きいものです。
繰延税金資産って、将来課税所得が出る見込みなら計上しつづけられるから、強気の予測を言ったもん勝ちにならないかな? と思っていました。
また、その見込みは、近年の会計データが志向する未来情報そのものであり、投資意思決定上も、ものすごく重要な情報のように思えます。
そこで監査法人は、その会社が行った見積りについて、どのように対応しているのか。それが分かる実例が朝日新聞社における上の画像です。過去の実績、購読料の値上げが与えた過去の影響、外部統計・予測との比較、リストラの影響まで確認しているようです。