最近は、働き方の変化で、会社員であった方も、業務委託に切り替わるケースが増えています。
そうすると、健康保険料・介護保険料は、これまで会社が天引きして払ってくれたのですが、これからは自分で納付しなければなりません。
健康保険組合の任意継続をしなかった場合の国民健康保険料について、知っておきましょう。
国民健康保険料は、何月分から何月分まで?
会社を10月31日に退職した場合は、翌日の11月1日に会社の健康保険に入る資格がなくなります(資格喪失)。
会社は、資格がなくなった月の前月分まで、お給料から健康保険料等を天引きしてくれます。
この場合、11月に資格がなくなったので、その前月分、10月分までの保険料は、会社が払ってくれています。
すると、自分が払わないといけないのは、資格がなくなった11月分からです。
そこから、何月分まで払うのか? 国民健康保険料は、4月分から翌年3月分の12カ月分を払う仕組みになっていますので、3月分までです。
結果、10月末に退職した場合、資格喪失した11月分から、年度末の3月分までの、合計5カ月分(今年度分)の国民健康保険料がかかります。
今年度分の保険料を、いつまでに払うのか?
ここで混同注意です。
国民健康保険料がかかる月分は11月分から3月分までの5カ月分ですが、届く納付書には「12月期 12月に納付する分です」などと表示されています。
この、「月分」と、「月期」は、意味が違います。「月分」は保険料がかかる月で、「月期」は保険料を払う月です。
「〇月期」の「期」は、「期限」の「期」 と覚えていただければよいでしょう。
3月期なら、3月31日にまで。原則末日で、末日が土日なら翌月初の平日までです。ただし、12月期は、翌年にはならず、12月25日までに払います。
年度の途中から今年度分の国民健康保険料を払う場合、「月分」の「翌月期」から、「翌年3月期」までに分割払いするのです。
10月末に退職した場合、保険料は11月分からかかります。すると、12月期から納付書で払いはじめ、3月期までの「4回」で今年度分は払いおわります。
ちなみに納付書(コンビニで払う)ではなく、口座振替で払うこともできます。
国民健康保険料は、何の金額をもとに計算されるのか?
「そもそも今年度分の金額は、どうやって決まっているのか? 退職したばっかりで収入が少ないわりに、みょうに多いんだけど……」と思われるかもしれません。
今年度分の国民健康保険料は、前年の年末調整(または確定申告)したときの所得をもとに決まっています。
2024年10月末に退職したら、2023年の年末調整・確定申告の所得がベースになります。
すると、2023年は12カ月分のお給料が出て所得が多くなり、結果、国民健康保険料も多くなってしまいます。
しかも、この所得(基準総所得金額)は、給与所得-住民税の基礎控除(通常、43万円。)で計算されます。※会社員の方の場合
社会保険料・生命保険料・地震保険料をいくら払おうが、ふるさと納税をいくらしようが、医療費控除をいくら受けようが、国民健康保険料は減らないのです。
さらに、所得に関係なく、「均等割」(本人+扶養家族)が定額でかかります。
合わせると、2024年の国民健康保険料は、だいたいいくらになるか? 料率が自治体によって変わるので、ざっくりですけど、
(2023年分の確定申告書第一表(12)所得金額等の合計-430,000)×15%
が国民健康保険料の年額とイメージしておいていただければと思います。
10月末に退職したなら、11月から3月分までの5カ月分なので、「(第一表(12)所得金額等の合計-430,000)×15%」×5÷12。
年額を5カ月分に月割したとはいえ、それを4回で払ううえ、お給料は10カ月分(退職するまでの分)しかないので、負担が重く感じられます。貯金や借り入れのあてがないのに退職するのは、けっこうリスクが高いと言えます。
今日変えてみたこと
- ブログを午前中に書くようにしたら、すごく時間ができました
- 仕事をする順番を並べ替えることで、効率化できるというのは本当ですね