Excel・CSVデータがあるなら経理はインポートで

以前、税理士の仕事をしていて喜ばれたことの一つに、経理にかかる日数の短縮をサポートしたことがあります。

3日かかっていたことが、1日で終わるようになった、とのことでした。

そのお客様は、毎日売上が発生するので、販売管理システムをお使いでした。

そこからCSVでデータを出力できるのですが、そこから会計ソフトに手入力されていたのです。

会計ソフトには、それぞれインポート用のフォーマットがあるので、それを提供して、「この列に日付、この列に金額を表示するようにして…」とご案内したところ、ご自分でインポートまでできるようになりました。

手入力による入力もれ、入力ミスがなくなり、大変感謝された思い出です。

何らかの販売管理システムをお使いで、CSVデータが吐き出せる場合には、仕訳入力に転用できないか考えてみましょう。

freee の場合のインポートの対象は

私はいま自分の経理を freee で行っていますが(別になんでもよいのですが)、仕訳を手入力したことはほぼありません。

インターネットバンキング・Amazonビジネスで本などのモノを買った記録は、API連携を使って半自動入力しています。

半自動、というのはある程度、自分で調整が必要だからです。

Amazonビジネスに関しては、買ったもの1行ごとに 入力する/しない ができますので、仕事の本とそれ以外のモノをいっぺんに買っても、経費と私費とに分けられます。

(ただし、Amazonでデータで買ったものは連携しないので注意)

それでもAPI連携できないものがあります。それが現金とか、私用のクレジットカードとか、ネットバンクが開通していない預金口座とか、それから先ほどのような、自動連携できない日々の売上CSVデータといったものです。

これらがインポートの対象です。

現金出納帳からインポート用Excelを自動生成

現金の場合は、現金出納帳をExcelでまずつくります。

そしてその右側に、入力結果をインポート用のフォーマットに変換するセルを作ります。

日付・金額・取引先・摘要はそのまま。科目は内容に応じて入れますが、オートコンプリート機能やコピペを使ってまとめて入力しています。

別のシートに勘定科目マスタを作り、勘定科目ごとに消費税の税区分をあらかじめ設定しておきます。

勘定科目マスタを参照して、科目に応じた税区分が自動入力されるようにします。この辺の感覚は、Microsoft Accessとかをいじったことがあると、「あれだな」という感じでできますね。

=IFERROR(VLOOKUP(M87,勘定科目!A:F,6,FALSE),"")

インポートは1カ月分まとめてやっています

月末か、翌月初になったら、そのExcelファイルの「Sheet1」に、自動生成したインポート用フォーマットを値貼付けして、上書き保存します。

そうしたら、「振替伝票データ」として、ファイルのアップロードを行います。インポート元のExcelファイルは開いたままで大丈夫です。

税抜経理の場合、税額列を設定しなければ、freeeで税額自動計算してくれるので楽です。複数税率ありますので。

税額の扱いは、「全ての金額が内税(税込) ※税額自動計算あり」を選択。
freeeを税込経理に設定している場合でも、同じでよいです。

スモールビジネスなら税込経理がおすすめです。余計なミスを減らせますので。

新規の取引先や補助科目があれば、適宜設定して、「登録する」をクリックすれば、ちょっと時間はかかりますが、仕訳が入力されます。

Excelの現金出納帳で管理している現金残高と、会計ソフトの残高とが一致していることを確認しておきましょう。

クレジットカード決済や、SUICA、ネットバンクではない通帳のデータも、Excelで日々入力していれば、会計ソフトは1カ月分まとめてインポートし、元のExcel・元の資料の残高と突き合わせて、合っているかを確かめるのは同じです。

毎月の前払→経費の振替仕訳もインポートで行けます。

また、どこまでインポートしたかわかるようにしておき、二重インポートにならないように注意しましょう。

ちょっと工夫は必要ですが、私もインポートの仕組みづくりは好きなので、単発で仕事をご依頼いただければ、サポートいたします。

昨日やめたこと

お酒を部分的にやめてみた。頻度を下げようかと。好きなお酒(金陵濃醇純米)を売っている店に3カ月に一度行くので、そのときだけ買うようにするかな……。