修繕費と資本的支出を区別するポイント

修繕費(20万円以上)と資本的支出の区別は難しいです。工事の請求書を見ても見積書を見てもピンとこない。修繕費・資本的支出判定のフローチャートに流してみてもしっくりこない。

その原因は2つ。1つ目は、基本的な考え方を押さえていないから。もう1つは、なぜその工事をすることになったのかを押さえていないから(これは稟議書を読めば分かります)。

基本的な考え方:へこんだものを、元の平らな状態に戻すのが修繕費です。平らを通りこして出っぱらせたら資本的支出です。機械が異常な動きをし始めたので、正常な動きに戻すためにした工事は修繕費です。

「原状回復は修繕費」という考え方でいいのですが、これにこだわりすぎると、へこんだものを撤去して、それと同じ水準のものを設置した場合に、「前と同じだから修繕費」と誤った判断をしてしまうので要注意です。元の資産を撤去したら資本的支出ですらない。新たな設置は減価償却資産の取得です。