悪癖にはメリットがある。その悪癖を減らす

ジャズミュージシャンの伝記を読んでいると(中山康樹訳『マイルス・デイヴィス自伝』は必読。『正直不動産』にも出てくる)、そのあまりな悪癖の多さを知ることになります。

酒、たばこ、麻薬……。

村上春樹訳のスタン・ゲッツの伝記を読むと、これらの悪癖に耽溺してしまう原因は、深夜労働に次ぐ深夜労働、長距離移動に次ぐ長距離移動という、肉体と精神をさいなむ仕事環境にあることがうかがえます。

昔の話ではありますが、似たようなことにならないようにしたいものです。

その音楽からは想像もできない悪癖のあるビル・エヴァンス

悪癖にはメリットがあるので、やめるのが難しい

悪癖を繰り返すのは、その悪癖に、メリットがあるからです。

ジャズミュージシャンなら、その疲労を癒す効果があったでしょう。

疲労が繰り返れるから、悪癖も繰り返される。

自分自身にも、正直、いくつかあります。

一時期悩まされていたのは、対戦格闘ゲームの大会の動画を延々と見てしまう、というものでした。

大会は30分から1時間くらいあるのがふつうなので、平日の日中に時間をロスしてしまうこともあったものです。

動画、昔で言えば父親が見ながら眠っていたテレビのように、疲れてしまうと、動画くらいしか見ることができなくなる。

または、ジャンプ+アプリなどのマンガのコメント欄を延々と見てしまう。

見るのをやめよう、と思っていても、なかなか見るのを減らすことができませんでした。

悪癖をやめるのは、意思の問題ではない

だいたい、やめようやめようと思っていることほど、繰り返してしまいがちです。

それでお金や時間を無駄にしていることが分かっていても、ついやってしまう。

このループを止めるのは、意思ではできないということです。

ではどうするか。

私は一応、答えは持っています。「新しいことを始める」ということです。

最近 YouTube を始めて、小一時間くらい、新たに毎日必要になりました。

すると、まだ始めて数日ですが、「ついやってしまう」ような悪癖が、徐々に遠のきつつあるのを感じています。

やめようとしなくていい。べつのこと、楽しいことを始めればいいのです。

独立しているなら、仕事に関係する新しいことを

新しいことをやって、それが仕事につながったら、単純にうれしいですね。

最近は、当事務所のホームページやブログをネット検索で見つけてくださり、単発相談をご依頼いただくことが何度かありました。

お客様とのやりとりは、楽しいものです。

直接売上につながる仕事だけでなく、「こんなこと、やるとは思っていもいなかった」ような、間接的に仕事につながるような活動を始めてみるのもいいでしょう。

興味はあるけれど、踏み出し方が分からないものは、本なりセミナーなりで学べば、敷居は下がります。

何かを作る系のものがおすすめです。

そういう活動が楽しくなり、それに時間が必要になってくると、一日は24時間しかないのですから、自然に悪癖に割く時間がなくなっていきます。

結果的に収入まで増えたら、できることが増えて、悪癖も減って一石二鳥、三鳥の効果もねらえます。

悪癖を減らすために、新しいことを始めてみましょう。

編集後記

子どもたちと図書館に行き、私は会計学のやさしい本を3冊借りてきました。

でもそっちのけで、Kindle本を読んだりしてしまうのですが。