独立開業には3つの不安があります。
ただ、すでに独立した方は1つ目の不安は、ある程度解消済みのはずです。
あと2つ。税理士の仕事のひとつは、この2つの不安を解消することにあると考えています。

1つ目の不安 仕事をしてお金をもらえるか
営業して、お客さんと約束をして、そのとおりに仕事をして、請求書を出して、代金を受け取る。
これができないかも……という不安でいっぱいな人は、そもそも独立はしませんね。
独立開業の1つ目の壁ではありますが、これをお読みの方は、この仕事の流れはできるだろうと思っておられるわけですよね。
そして、お金が入ってくれば、衣食住や趣味に使える。
すぐには生活費をまかなう収入にならないだろうけれども、貯金や融資で時間を稼げる。
となれば、決定的な不安ではないので、独立するわけです。
2つ目の不安 会計ソフトに入力できるか
会計ソフトを使えば一応帳簿は作れる時代です。
仕事をしてお金をいただくのは当たり前ですが、この当たり前のことと、会計ソフトへの入力には、断絶があるのです。
勤務のときの給料と同じ感覚で、お金が銀行に振り込まれたら、入力すると思っていらっしゃる方が多い印象があります。
売上って、一般的な言葉のようですが、会計の専門用語でもあります。
これを嫌って、いくつかの会計ソフトでは、分かりやすくするために収入という言葉に置き換えたりしています。
そのため、収入があったら入力すればいいんだな、と思っても仕方がありません。
実際には、商品を渡した、サービスを完了した、納品日で入力をします。
ここは、仕事をする知識とはちょっと別の、会計学や簿記に関する知識が必要になります。
商業高校を出たとかでなければ、入力方法や会計ソフトの仕組みを教わる機会がないので、入力に不安がある。
だからつい入力が後回しになってしまうという問題があります。
3つ目の不安 申告書を作れるか
確定申告書等作成コーナーや、会計ソフトを使えば申告書も作れる時代です。
でもなぜか、申告書を出したあとに、「あれ、大丈夫だったかな?」と不安になる方が多いようです。
税務ソフトは、単に加減乗除をしてくれるだけの存在なので、不安の解消まではしてくれないからです。
レシートどおりに入力するのは会計の知識なのですが、それが経費になるかどうかは税務の知識になります。
これもやはり学校では習いません。
医療費控除の申告で、医療費になる・ならないの判断をしたことがあると思います。
病院で払えば何でも医療費になるのではありませんでした。予防接種やマスクは治療に貢献しないからダメ、というのがありました。
経費になる・ならないの判断も、これに似たところがあります。
レシートやカード明細があればよいというものではありません。その支払いが利益に貢献しないなら、経費ではないということです。
独立開業したら、することは、「投資の回収」です。
また、投資額は、他にもっと安く済む方法があれば、それを選択するのが合理的です。
そういうふつうの経費の感覚を持つようにしましょう。
会社員時代の経費精算の感覚や、同じ仕事を会社員時代にしていたときの、会社の経費のかけ方がヒントになるはずです。
編集後記
1日1新:東京地方税理士会広報部会。スターバックスアプリの導入。
部会のあとは、TINK ARCADE 横浜で、4名でリアルバウト餓狼伝説2の対戦を。

1980年生まれ。木村将秀税理士事務所・代表。主にフリーランス・独立間もない個人事業主・法人設立を検討中の方のサポートをしている。自分で経理・申告したい/顧問税理士をつけたい/記帳代行を依頼したい に対応。特技はウォーキング(最長は戸塚~小田原間 45km 14時間)、趣味はジャズ喫茶巡り・村上春樹の本・SNK対戦型格闘ゲーム。プロフィール詳細