去年2024年にフリーランスの売上高が1000万円を超えたなら、年末までにやってほしいこと

事業を始めたら、売上高1000万円超えは、大きな節目です。

それだけ社会から必要とされているということですし、自分の腕一本で稼いだという事実は、自信をもたらしてくれるはずです。

今年は2025年。前回の確定申告(2024年・令和6年分)で売上高1000万円超を達成した人に、お伝えしたいことがあります。

この届出書を出した記憶がないならば、要注意

2024年の売上>1000万なら、2026年は2割特例は使えない

フリーランスの方の場合、BtoB取引が多く、インボイス登録をしている方も多いのではないでしょうか。

2023年分や2024年分に消費税の申告をして、意外と簡単にできたな、と思っていらっしゃるかもしれません。

売上高だけをベースに納税額が計算されていたからです。
この申告方法を2割特例(税額控除に係る経過措置の適用)といいました。
手間もかからず、納税額も少なめになる、消費税のイージーモードでした。

ここで重要なポイント。
2024年の売上高が1000万円超になったら、2026年(来年度)からは、イージーモードは終了です。
もう、2割特例は使えません。

2024年が1000万円以下だったら、2026年も2割特例が使えたのですが。

何もせずに2025年を終えると、2026年は一般課税になる

2025年も仕事が好調なまま経過すれば、2025年分(2026年3月31日期限)までの消費税申告は、2024年分と同様2割特例で申告です。

もう2~3回目ですから、それほど心配はないでしょう。

しかし、消費税の申告をする前、年が明ける前にしてほしいことがあります。
そうしないと、2026年に消費税申告の手間が増えてしまうからです。

何もしないと、2026年分の申告(2027年3月31日期限)から、難易度がハードモードになります。

これを防ぐための方法はあります。
自分の腕一本で仕事をしている方は、2025年中に「簡易課税制度選択届出書」を、税務署に提出しましょう。

これで、消費税申告がハードモードになるのを避けることができます。
ハードモードだと、経費についてもインボイスや消費税の税区分の管理が必要になってしまいます。

簡易課税なら、イージーモード(2割特例)ほどではありませんが、ノーマルモードくらいにできます。

簡易課税で計算する納税額は、売上高が同じであっても、2割特例の倍以上になる可能性はあります。
が、何もしない(一般課税)よりは税負担が軽くなることがほとんどでしょう。

簡易課税と2割特例との違いは

2025年中に、2026年から簡易課税制度を選択したい旨を届け出る。

消費税の世界では、原則として、次年度の消費税の計算方法を、事前に届け出る必要があります。

これが消費税の世界の原則なので、覚えておいて損はないです。

簡易課税なら、2割特例同様、売上高(雑収入や事業用資産の譲渡所得も含みます)だけで消費税が計算できます。

フリーランスとしての仕事がいわゆるサービス業であれば、会計ソフトの入力時に、課税売上10%の5種という税区分を設定していただきます。

事業用資産の譲渡があれば課税売上10%の4種で取引を登録します。

売上の種類に応じた消費税を計算し、納税することになるのです。
2割特例の場合は、売上の種類は分けなかったので、その点だけ、手間は増えることになります。

ここでまた、新しいことを憶える必要があります。
売上1千万円超の事業者には、イージーモードはありません。
ご自分でも色々と調べてみることをおすすめします。

このブログでも、簡易課税の記事はいくつも書いてます。

“簡易課税” の検索結果 – 税理士 木村将秀のブログ

近況報告

今日は仕事でお会いした2人の方から、「神奈川新聞、読みましたよ!」とお声がけいただく。
benten103に立ち寄り、私の作った無料の小冊子を10冊追加設置。捌けている模様。
帰宅後、眠くなったがDC/PRGをかけて踊ることで眠気を解消してブログを書く。

1日1新:YouTubeでRPA(Microsoft Power Automate)の実演