学ぶなら「持ち運べる技術」

独立開業する前は、誰しもどこかで勤務、修業する時期があります。

基本的には、従業員だったときにやっていた仕事の延長線上で開業するわけです。
そのほうが、創業融資の査定上もプラスになります。

将来の仕事にしたいことを学ぶのは当然として、独立開業した私が、修業時代に学ばなかったで、いまも使っていないことを挙げてみます。

どこまでも持っていけるスキルを

使わない知識:勘定科目コード

独立前は、税理士法人に勤務していましたので、上司からは勘定科目コードをおぼえるように言われました。

しかし、約6年間勤務していましたが、ほとんどおぼえずに退職しました。せいぜい、

  • 現金 1111
  • 普通預金 1113
  • 売掛金 1122
  • 買掛金 2112
  • 未払金 2114
  • 預り金 2117
  • 売上高 4111
  • 接待交際費 6332

このくらいしかおぼえていないです。
これは、おぼえなくて正解でした。いま、まったく必要としていない知識だからです。

使っている会計ソフトが変われば、使えませんので。

そもそも、勘定科目を入力するのに、4回もキーをタイプするなんて……。
Excelのオートコンプリートを使えば、2回タイプで候補が表示されるので、そっちのが速いです。

そもそも勘定科目名すらタイプしていません。
自分の経理では、取引先名を入れれば、VLOOKUP関数で勘定科目が自動入力され、勘定科目から消費税の税区分が自動入力されるようにしてあります。

こっちのExcelのテクニックのほうが、独立してからも持ち運べて、便利です。

また、簿記の基礎知識さえあれば、会計ソフトは何であれ使えます。
個人ではfreee会計を使っていますが、それに限定しているわけではありません。
弥生会計でもなんでも仕事では対応可能です。

使わない技術:電卓

勤務時代は、お客様との面談時に電卓を持っていかないと、上司から指摘を受けました。

しかし、いま、税理士として個人で仕事をしていますが、電卓はまったく使用していません。
これもやはり、Excelで計算すれば済むからです。

税理士試験のときはもちろん使っていました。
それしか使えないので。電卓が使えること自体は、暗算が苦手な私にはありがたかったですが。

電卓のスーパーテクニック(メモリーキーやGTキーを使うもの)もかなりおぼえました。
これも当然、いまは使いません。

税理士試験に合格したあと、お祝いに調子に乗ってCASIOの3万円の高級電卓を買いましたが、すぐ使わなくなりました……。
いまはこどものおもちゃになっています。

使わないマナー:電話

新卒で入った会社では、公益財団法人日本電信電話ユーザ協会の主催する電話マナー教室に通いました。
その後も、勤務時代、「お願いごとは、電話でないと失礼」と教わりました。

しかし、いまでは電話もほとんど使っていません。
お願いごともメールです。

別に、電話がどうしても嫌だというわけではなく、緊急時や、メールの使えないお客様には電話対応もしています。
とはいえ原則として対面、Zoom、メール、一部LINE公式でお客様とやり取りをしています。

嫌いというより、苦手なだけです。

かかってくる電話はほとんどスマホに迷惑電話判定されていますから、出ずに済んでいます。
(いちおう番号をネット検索はします。誤判定のこともあるので)

メールなり、口頭なりで伝えること自体は大事にしていて、日々失敗しながら、工夫しています。

電話が上手い人は、対人関係だいたいうまい感じではあります。
ただ、電話に追われている人を見ると、あまり楽しそうには見えません。

携帯電話料金も、かからなすぎて、経費にしていないほどです。

複式簿記の知識、Excelテクニック、文章や口頭でお伝えすることは、ソフトやツールが変わっても有用です。

最近では、JW-CADで図面を書く技術も身につけました。
これで、税理士用の高価な図面作成ソフトを買う必要もなく、お金の節約にもなっています。

そういった、持ち運べる技術を学んでいきましょう。

近況報告

例によって家族で近所の図書館へ。子どもたちが山ほど本を借りていきました。
金融機関のアプリから定期預金をつくってみました。簡単すぎてすごい。

1日1新:ポータブルスキル見える化ツール、ポータブルスキル セルフチェック