会計ソフトの推移表には余計な集計科目が多いのですが、仕訳日記帳から作成すれば、必要な情報に絞って作成できます。
GnuCashのように、貸方金額が負の数で表現されていれば一気に推移表ができるのですが、SuperStream NXのように、金額は常に正の数、レコード(行)ごとに借方・貸方の情報が付されている場合には、ひと手間かける必要があります。
まず、収益科目別に、貸方金額・年/月のピボットテーブルを作ります。その際は、ラベル フィルター(値フィルターではない)→「指定の範囲内」で科目コードから収益科目に限定し、かつ、貸方科目だけを表示させます。これが収益貸方テーブルです。
その際、年の小計は消しておきます。このテーブルは推移表の材料にすぎないからです。
さらに、総計も削除しておきます。総計が各月データとして認識されることを防ぎます。
このピボットテーブルを別シートにコピーして、収益借方テーブルを作ります。
さらに、これを別シートにコピーして費用借方テーブルを作り、また別シートにコピーして費用貸方テーブルを作ります。
それから、仕訳帳の科目コードと科目名の列をコピーして、重複削除機能を使って勘定科目マスタを作ります。
勘定科目マスタをもとに、推移表のフォームを作ります。
推移表の各月の金額欄には、勘定科目マスタの科目コードをもとに、収益科目については当該勘定の収益貸方から収益借方の金額をマイナスします。以下、関数の例を示します。
=IFERROR(VLOOKUP($A2,収益貸方!$A:$M,COLUMN()-1,FALSE),0)-IFERROR(VLOOKUP($A2,収益借方!$A:$M,COLUMN()-1,FALSE),0)
この算式を収益科目の範囲内で下にドラッグしたあと、横にドラッグすれば、一気に金額が入ります。
同様に、費用科目については当該勘定の費用借方から費用貸方の金額をマイナスします。
=IFERROR(VLOOKUP($A16,費用借方!$A:$M,COLUMN()-1,FALSE),0)-IFERROR(VLOOKUP($A16,費用貸方!$A:$M,COLUMN()-1,FALSE),0)
適宜、別途計算式を入れる売上総利益欄や営業利益欄を作成します。最後に、SuperStream NXの合計残高試算表の営業利益や残高と一致していることを確認したら完成です。