税の感情論

たとえば、税務申告や税務調査対策の本を読むときも、著者、税理士、税務官、税務署長、法律や税制を作った官僚、政治家の情動シミュレーションをしながら読めばぐっと読みやすくなる。税制というものが作られた背後には人間の情動が蠢いている……

意外と知られてない、自分を飛躍的に成長させる読書テクニック

税務と関係のない文章を読んでいたつもりが、突然税務の話を読まされる経験がけっこうあります。『人を動かす』に出てくる税務調査官のエピソードみたいに。

今回は、「分裂勘違い君劇場 by ふろむだ」から。情動シミュレーションというと???となりますけど、税法・通達を書く人や税務訴訟を担当する裁判官の気持ちを想像することの重要性は、わかります。

最近話題の「収入300万円以下は事業所得じゃなく雑所得にする」という話も、税金を取る側の人たちに「ざけやがって、こんなに給与所得がある奴が副業で損失を出したからって、なんで還付しなきゃいけねーんだ?」と思わせるようなことがいっぱいあったんでしょうね……。消費税法も、まさに作る側の情動の連鎖で複雑化してしまいました。

税法や通達・税務訴訟を、「単なる論理の組み立てに過ぎない」と勘違いすると痛い目にあうのだろうな……と、推測します。