レッド・ガーランド「ア・ガーランド・オブ・レッド」

マイルスファンあるあるで、マイルスバンドのサイドメンがよかったから、その人のリーダー作を買ってみると、「あれ? こんなはずでは……」とがっかりする、というパターンがあります。

マイルスのサイドメンは、原則、マイルスの楽器の一部として演奏しています。

なので、サイドメンとして聴く分には最高なのですが、マイルスファンにとっては、サイドメンが自我を持って自分の思うようにやった演奏など、もともと嗜好の対象ではないことが多いのです。

レッド・ガーランドは、だいたいの人が「リラクシン」あたりで好きになると思いますが、じゃあ村上春樹が推薦していたからといって「グルーヴィー」を買ってがっかりすると思います。(村上さん推薦盤は、まず合わない)

正解は、この「ア・ガーランド・オブ・レッド」です。まさに、「リラクシン」と同時期の演奏で、ああいう演奏がもうちょっと聴きたいなあー、という要望にしっかり応えてくれる一枚です。