低い確率でも生き延びるためには、元手が必要

大企業かどうかは、資本金の額で区別します。大きければ大企業です。

実際には、資本金が数百万円の有限会社でも、数百億の資産を持つ実質大企業もありますし、資本金の額で大小を分ける意味って? と当初は思っていました。

しかし、当初投資額である資本金の額の大小に意味があることは、『BET』(押川雲太朗)で学びました。

ビジネスの純粋形である「ギャンブル」(「ただ一方的に奪うことが許される場所」)では、ポーカー対決で手持ちのチップが80万ドルと40万ドルでは勝負になりません。

成功の確率は低いので、何度も失敗して、そのうち1回、2回が成功することでギャンブラーは生き残ります。

手持ちのチップが多ければ、失敗しながらチャンスを待つことが可能ですが、手持ちのチップが少ない中小企業では、何度も失敗したら、チャンスが来る前にパンクしてしまいます。

タネ銭さえ残っていれば復活できるチャンスがあると、『BET』は教えています。

資本金の大きな企業は、何度も失敗できるので、結果、実質的にも大企業になれる。そして、さらに何度も失敗できる。多少失敗してもつぶれない。そういう上場企業のニュースをよく見かけます。

ブラックジャックのビデオゲームをやると、勝つ確率は低くても、手持ちのチップが十分な量になると、減らなくなり、元手が多いと強いのを実感できます。

成功するためには、何度も失敗するしかなく、何度も失敗できるように、タネ銭を多めに持っていくか、失敗しても減るお金を最小にする「1ドル賭け」をするかといった工夫が必要と考えています。