ジャズの魅力を語る回(仕事にもちょっと生かしたい)

ジャズって、何で知りました?

私は、NHK教育テレビ「さだまさしの音楽工房」で、服部隆之さんが「今の曲をジャズ風にアレンジすると、これ!」と言いながらピアノを演奏されたときが、ファーストコンタクト。

次が、村上春樹さんの小説やエッセイにやたらと出てくるので、それで。

3回目が、当時付き合っていた方(今の妻です)が、今、マイルス・デイビスを聴いていると。

4回目が、村上春樹さんの影響でジャズ喫茶に通いはじめ、そこに中山康樹『マイルスを聴け!』が置いてあったと。

5回目が、地元の本屋に同氏の『超ジャズ入門』があり、立ち読みしたらあまりに面白かったので、そこからですかね……CDをコレクションしはじめたのは。

けっこうかかっています。ジャズは、好きになるのに時間がかかる音楽です。

まず、曲が覚えにくい。キャッチ―なメロディーとか、少ないですし。

いままでのポップスでは、キャッチ―さを基準に良い/悪いの判断をしていたのに、その判断基準をいったん捨てなければならないところから始まります。

いずれ、ジャズならではのキャッチーさが見つかります。

ジャズの魅力は、そこに驚きと謎があること

村上春樹さんが紹介した「フォア・アンド・モア」の次に、妻が紹介した「ユア・アンダー・アレスト」を聴いたら、びっくりしますよね。

同じ名義の別のアルバムとは思えない。別人の音楽に聞こえる。こういう体験は、音楽好きでもなかなか味わえないでしょう。

何でこんなに音が変わるのか。この聞いたことのないムードやリズムは何なのか。その謎に取り込まれてしまうと、毎週タワレコやディスクユニオンに通うことになります。

ジャズの難しいところは、いい曲・ミュージシャンが少ないこと

ジャズを聴き始めても、好きになれるミュージシャンは、3人くらいしか見つからないと思います。

なんだかんだ、有名ミュージシャンの演奏は、ジャズにしてはポップでキャッチーです。そこから入っていくのが、おすすめですね。

好きなミュージシャンのアルバムでも、ジャズ評論家が薦めるCDでも、何度か聞いていいと思わなけば、容赦なく売却してください。それで、自分の好みをはっきりさせていきます。

アルバムを買い集めても、私は、200枚買って100枚売った、という感じですね。

ここで、「投資したお金をムダにする」という体験を積むことが、非常に重要です。なので、CDを買っていただきたいです。いつかいいCDに巡り合えます。

曲の覚えにくさは、何度も聴くことで慣れていきます。自分のお金を犠牲にしながら、この過程を楽しんでいただきたいなあと思うわけです。

ジャズを仕事に生かすには

ジャズを聴くというのは、けっこう昔からある趣味です。

60代、70代の方をお客様にしたいとお考えでしたら、その世代の方々は、ジャズファンであることが多いです。(ジャズファンは絶対数は少ないのに、なぜか身近にいるといいます)

なので、自分もジャズファンになっておくと、そういう方々とのお話が弾むかもしれません。

ジャズをもっと知りたいなあと思いつつも、謎に翻弄されて、苦労して好きになっていったという経験も生きてきます。

「これ、ぜったい知っておいたほうがいいと思うけど、壁が高いなあ……。でも、慣れで解決していくんじゃないか?」

ジャズCDコレクションをつくるために、お金を損しながら、お気に入りを見つけた成功体験が、その後のさまざまな困難を前に楽観的でいられる姿勢、買って試そうという決断力を生んでくれるに違いありません。


今日の最新ジャズ

Xperia 5 V に関連した新曲  モノンクル「二人芝居」

ジャズの要素(変わったリズム)を取り込んだポップスの代表格、モノンクル。ジャズに慣れていると、こういう曲も受け入れやすいです(反対に、慣れていない人が多いので、再生回数は少ないですが……)。

モノンクル、売れてほしいと思っていたけれど、最近はもうあきらめました。