企業の成功あるいは失敗の物語が読者の心を捉えて離さないのは、脳が欲しているものを与えてくれるからだ。それは、勝利にも敗北にも明らかな原因がありますよ。運だの必然的な平均回帰だのは無視してかまいませんよ、というメッセージである。
『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン著、村井章子訳、ハヤカワ文庫、 2014
新入社員のころ、何かを実行しようとしても、成功するかどうかわからないので、何もできなくなってしまったことがありました。
経験を経て、「わからないのが当たり前なんだ」と思えるようになり、「まあこのくらいで始めるか」というふうに改善することができました。
ベストセラーを出した方にヒットの理由を聞いたら、「わかりません」と言われたことも。これは正直な回答であったと思います。
10代最大の博打は、高校受験で併願しなかったこと
人に話すと驚かれるのが、高校受験で、 1 校しか受験しなかったことです。
落ちたら、または試験当日に熱を出したら、どうするつもりだったんでしょうね。 10 代特有のイケイケ脳で突っ込んでいたのか。
しかし、先生も 1 校受験を止めず。当時の神奈川県の入試は、内申点重視だったので、合否判定に占める本試験の比率が 3 割程度だったかと。
なので、中学時代は、活動量を増やすことでなんとかなっていたのでしょう。
- 部活の部長をやる
- 生徒会活動をやる
- 塾に通って、ア・テストをがんばる
税理士試験に合格したのも運の要素が強い
引用した『ファスト&スロー』の言いたいことは、「成否には運の要素が相当ある」ということでした。
税理士試験の受験中は、受験予備校に通いつつ、予備校の補習授業も受け、予備校以外の勉強もする、国税庁ホームページの質疑応答事例を読み流す、と量を増やしていました。
でも、本試験で、勉強しなかった項目が出題されたら落ちていたはず。風邪をひかなかったのも、運がよかったとしかいいようがないです。
量を増やすために、お金と時間と健康を確保しておく
ビジネス書を何冊が読んで、ピンとこない、身につかないのは、その成功理由が結局運(たまたまいいときだった)を含んでいるからではないでしょうか。
先の引用は、そういうビジネス書を批判する文脈で出てきます。
結局は活動の量を増やすしかない。量を増やすために、貯金をして、よけいなことをやめて、早く寝る。
そんなシンプルな活動をするしかないのだろうと考えています。
昨日の反省
SNS を見すぎましたね……。やめたことリストに入れました。