小学校や中学校(場合によっては高校・専門学校・大学)で、税金の実務家による租税教室が開かれています。
租税教室とは、税金の実務家が、税金のよい側面について伝える出前授業です。学校からの申込に対応して、実施されます。
実際は、小学校が多いでしょうかね。小学校もいまはすっかり1学年2クラスが主流、2クラス合同授業なども行われています。
小学生のお子様を持つ方も、6年生になると、租税教室が開かれることがあります。
小学校6年生向けの租税教室の内容は
租税教室で、お子様は何を学んでいるのか?
学習指導要領によれば、6年生は租税の役割についての知識を学ぶこととされています。また、3年生は、公共施設について学ぶにあたって、租税の役割に触れることとあります。
租税教室は、あくまで学習指導要領に沿った内容となっています。
教える人は、税務署の人、法人会の人、税理士会の人(税理士)などさまざまです。
私の所属する東京地方税理士会横浜南支部では、45分授業の場合、次のような流れで授業を進めています。
- 00分 講師の自己紹介、消費税・世界の税率
- 05分 日本の税金の種類
- 10分 税金は何に使われているか
- 15分 公共施設・公共サービス
- 20分 DVD「マリンとヤマトの不思議な日曜日」視聴
- 35分 税金がないとどうなったか 税金の意義
- 40分 まとめ 質問受付 担任の先生にまとめてもらい終了
- 終了後、休み時間に1億円をみんなに持ってもらう
なかなかもりだくさんですが、クイズ形式・勝ち抜き形式が多く、イベントとしてけっこうもりあがっています。
租税教室をやらない学校もある
お子様の通われている学校によっては、ずーっと租税教室をやっていない場合もあります。
やっているところは毎年やっている。やっていないところはずっとやっていない。そのような感じです。
なんと、租税教育を担当している税理士は、自分の子の個人面談の際、担任の先生に「租税教室やりませんか?」と勧誘をしているとか……。
やってみるとウケがよいので、一度やれば続いてやるようです。
租税教室をやらない場合も、学習指導要領により、担任の先生が税金に関する授業をやっています。
やはり、税金がないと、机も教科書も使えない、というような内容だそうです(自分の子どもに聞きました)。
公教育にかかる税金の額は
その中で、義務教育+高校で、子ども一人あたりにかかっている費用について教えています。6+3+3=12年間でざっくり1200万円となっています。
小学校に、私立のように月謝・授業料を払って通わせるとすると、1人あたり約8万円。まあ私学よりは安いです。
高校まで全部公立だったとしても、「1200万円が自分にかけられていた」と考えれば、まあ、自分が税金を払う痛みも、ちょっとは緩和される……とは考えられないでしょうか。
税金を1200万円払うまでは、借りたお金を返しているだけ、といえるかもしれません。ちょっと考え方を変えてみませんか。
昨日の QuizKnock
財務省は、お子様に人気の QuizKnock ともコラボしています。これも租税教室に沿った内容なので、お子様に復習として見せてあげてもいいかも……。( YouTube にはまってしまうと困るかもしれませんが…… )