みなし配当の計算パターンっていったい何なのか

[みなし配当]

(1) 交付金銭等

(2) 対応資本金等

 ① 払戻等直前の資本金等の額

 ② 直前期末の簿価純資産価額

 ③ 資本の払戻しにより減少した資本剰余金の額 or 残余財産の分配による交付金銭等の額

 ④ 払戻し等に係る株式の総数

 ⑤ 株主等が当該直前に有していた払戻し等に係る株式の数

 ⑥ ①÷②×③÷④×⑤=対応資本金等

(3) (1)-(2)=みなし配当

みなし配当の最も単純化した形は、株主1人で100%保有する会社が、残余財産の分配を行ったときです。資産 50/資本金等の額 40、利益積立金額 10。株主に資産50が分配されます。

この場合のみなし配当の金額は、上記算式に当てはめるまでもなく、利積10です。株主に、投資元本である資本金等の額が分配されてしまうので、それが株主に配当として課税されないように、マイナスしてくれているのです。

参考文献 渡辺徹也『スタンダード法人税法 第二版』弘文堂