空き家や老朽建物を解体するための補助金をもらった。確定申告する必要はある?

総務省の調査によると、2023年10月時点で空き家は900万戸あるとされています。

令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果 (stat.go.jp)

2015年から、空家等対策の推進に関する特別措置法が施行され、各自治体でもさまざまな対策を打ち出しています。

空き家は災害時などに悪影響が予想されるため、一つの解決手段として、空き家の解体(取壊し)が考えられます。

空き家解体費用の助成で150万円。税金はかかる?

とはいっても、一戸建ての解体費用は、決して安い金額でありません。

そこで、補助金があります。
横浜市では、火災による延焼を防ぐ目的で、老朽建物の解体にかかる費用について、最大150万円を支給しています(地区限定です)。

建築物不燃化推進事業補助<エリア限定の解体・新築の補助金> 横浜市 (yokohama.lg.jp)

横浜市に限らず、日本各地の自治体で同様の補助金の制度があります。
お住まいの市区町村のホームページを調べてみることをおすすめします。

で、一つ疑問が。「市から150万円ももらって、それを個人の収入として、所得税の確定申告をしなくていいのでしょうか……?」

でも申告したら税金がかかって、せっかくの補助金が全額、解体費用に充てられない。そもそも補助金は全額使ってしまっている。
税金がかかったら変なような気がするけれど……。

その感覚で正しいです。税金は、こういった解体の補助金には「原則」かからないようになっています!

ふつうは自治体からお金をもらうと税金がかかるが、この補助金は特例でかからない

実は、自治体から補助金とか、ポイントをもらった場合、原則として税金がかかるんです。

一時所得として、所得税の対象となります。

ただ、それが他の一時所得と合わせて年50万円以下の場合は、税金がかかりません。

また、会社員・公務員・年金受給者の方で、補助金以外に収入がなければ、年90万円以下の場合は、税金がかかりません。

ただ、この空き家解体費用の補助金は最大150万円がもらえるため、税金がかかりそうな気もします。

でも大丈夫。一定の条件はありますが、所得税法44条(移転等の支出に充てるための交付金の総収入金額不算入)により、収入に入れなくてよいことになっています。

移転等の「等」には、除却(いわゆる解体撤去、取壊し)も含まれます。

しかもこの特例を受けるために、確定申告の際に何か書類を出したり、申告書に記入したりする必要もありません。

(これ以外の補助金に税金がかかるかどうか、手続きの要・不要は、その種類・内容によりますので、税理士にご確認ください)

注意点!解体する建物所有者本人が補助金を受け取ること

ただ、税金がかかる収入にならないとはいっても、無条件ではありません。

解体する建物の、所有者本人が補助金を受け取ることが必要です。

横浜市も、他の自治体の制度も同様なのですが、所有者の三親等以内の親族も、補助金を受け取れるという制度になっていることが多いです。

この、直接の所有者ではない、「親族」が受け取ってしまうと、この「特例」の対象外となってしまいますので、所得税がかかる可能性があります。

補助金の制度に税金上の罠があるので、ふつうに所有者自身が補助金を申請し、受け取ることをおすすめします。

参考:市の空家等除却支援事業補助金交付要綱に基づき交付される補助金の課税上の取扱いについて|広島国税局 (nta.go.jp)

昨日の #おうち斬サム

ネット対戦できる格闘ゲーム「サムライスピリッツネオジオコレクション」(斬紅郎無双剣)をSteamでプレイしています。ランクマッチのスコアが1855から1885に回復。ひさびさに増えました。最高は1985です……。
昨日は翌日祝日のため、参加者が少なく見積もって17人はいて、いろんな人と戦えたからですね。