Excelで決算書を作りたいとき、その注意点

Excelで決算書(損益計算書、貸借対照表など)を作る場合があります。

本当は、会計ソフトからそのまま出力するのがいいのですが、融通が利かないので……。

Excelでごくシンプルにまとめると、考えが整理されます

元号表記をやめたいとき

会計ソフトによっては、元号での入力が強制される場合があります。

そのくせ、内部処理は西暦でやっていて、見た目だけ元号を使っているのです。

過去のデータを見ようと思って、平成と令和を選ばされる不毛な行為を、昔はよくしたものでした。

そこは、仕訳のExcelインポートでやれば西暦で入力できるなど、突破する方法はあったのですが。

あとは、決算書が必ず元号表記で出てくることも。

私は西暦で統一するのが好みです。考えることが減るので……。令和〇年って、西暦何年? という換算、もうしたくないです。

そこで、会計ソフトのエクスポート機能をよく探すと、Excel形式で決算書を出力する機能もあったりします。

Excelで出力すれば、あとは加工できます。令和を西暦に直してしまいましょう。

他の会計基準の決算書をつくりたいとき

準拠する会計基準によっては、決算書の表示科目の名称や形式が決まっていることがあります。

とはいえ、使用している会計ソフトが一般企業向けのものの場合、やはり、その出力そのままでは使えません。

法人の形態によっては、ふつうの損益計算書・貸借対照表でいい、という場合もありますが。楽できるなら、可能かどうか確かめたいものです。

また、非営利団体の決算書である活動計算書の形で出せば、各種ネットサービスが安くなるというものもあります。

Techsoup Japan | Technology for Global Good

その場合は、決算整理後の会計ソフトの試算表などをもとに、NPO会計基準などの決算書をExcelで作り直すことになります。

Excel決算書はミスの宝庫 気を付けたいポイント

Excel決算書は、いろいろ便利なのですが、自由度が高いので、ミスも生じやすいです。

会計ソフトでは起こりえないミスがあります。

貸借対照表の合計額の左右が一致しているか。

「○○の部」の合計や小計が、内訳と一致しているか。

会計期間やB/Sの時点が、今期の年月日になっているか。

印刷したときにはみ出していないか。

セルの文字が途中で消えたり、縮小したり、改行したりしていないか。

罫線が途切れていないか。

数字が合っているかどうかは、チェック用の計算式を入れておき、内訳のSUMと合計とで差額0なら条件付き書式で緑色にするなどして、すぐにわかるようにしておきたいですね。

特に、計算式を使うときは、ぜったいにセルの結合を使わないようにしましょう。

Excelでセル結合を使うくらいなら「選択範囲内で中央揃え」を使う – 税理士 木村将秀のブログ

計算式で参照するセルの位置があいまいになったり、何かの拍子にセル結合が解除されたり、コピー&ペースト操作ができなくなったり。

セル結合したいときは、ほぼすべて「選択範囲内で中央揃え」で解決できます。

毎年Excel決算書をつくるときは、チェックリストやマニュアルの作成、VLOOKUP関数の活用等で、スマートに終わらせるようにしましょう。

編集後記

LINE公式に登録いただいたり、小冊子『横浜ではたらくフリーランスの守りの種』をお申込みいただいたり。あとはメール相談の回答をつくったり。

とはいえ休日なので、合間を縫って餓狼伝説 City of the Wolves でも遊んでいます。17キャラもいて、まだ全部エンディングを観終わっていません。スマートスタイルでレベル2なら、サクサククリアできますが、1プレイ20分はかかります。

1日1新:社会福祉法人会計基準