先達に教わって、おっくうな経理を前に進めてみよう

私は個人的にジャズ喫茶に通うのが趣味です。
ジャズ喫茶というのは一般的に入りにくい店です。なぜ入りにくいか?
まず、ドアが閉まっています。中が見えないので入りにくいのです。

個人の飲食店は、だいたい中が見えないので、ジャズ喫茶が特別入りにくいということではないのですが。

私は今となっては、すっとジャズ喫茶に入れるようになりました。

中には横浜の「ミントンハウス」(関内駅から徒歩10分)のように、ドアを開放していて入りやすい店もあります。

ここは、入りやすくなるきっかけというのもありました。
先月、地元の新聞である神奈川新聞に、そのお店の紹介記事が出ていたのです。

「新聞に載るぐらいなら入りやすいだろう」と思って、すっと入ってコーヒーを飲んで、音楽を聴いて帰ってくることができました。

ジャズバー ミントンハウス

「仁和寺の法師」の締めの言葉

兼好法師『徒然草』の「仁和寺の法師」で、私の好きな言葉が出てきます。
これは、どこかにお参りに行く話です。その神社や仏閣の入り口で引き返してしまった人の話です。

本当の見どころは奥の奥の奥のようなところにあり、御神体のようなものがあるはずだったんですけども、そういうことを何も知らないで行ったら、入り口の山門のところで、「なんて立派なお寺だろう」と思い、それだけ見て帰ってきてしまったという話です。

この段の締めの一言が「何事も先達(せんだち)はあらまほしきものなり」。
どんなことでも、先に行っている人の意見とか助言を聞いておけば、入りやすくなります。

新聞にたまたま載っていた漫画に高橋しんの『いい人。』に関するインタビューがあって、それを入口に高校時代に読みました。
普段自分が読んでいるものに載っているというのは大事です。
入門書という入口もあります。

ジャズ入門の名著、中山康樹『超ジャズ入門』という本にもジャズ喫茶が4軒紹介されていました。
すでに2店行きましたが、そのうち1軒は閉店、まだある高田馬場「イントロ」も、ゲーセンミカドのついでに行こうかと思っています。

そういうところもやっぱり本に載っているから入りやすいです。先達のおかげです。入りにくい店であっても、入りやすいお店にしてくれるのです。

私は仕事でブログやホームページをやっていますけども、大学時代から既にホームページを作っていて、それはやっぱり先達がいたからです。
ホームページを作っている人が多かったですし、『Web Site Design』や『ユニバーサルHTML/XHTML』など参考書や専門誌もありました。
おかげで、自分ですっと始められました。

そういう意味で、何かやりたいことがあったときに、そういうふうに先達を見つけて、その人の発信を読むとか、教えてもらうことは重要です。
入り方ややり方を聞いておくことが大事です。

どんな有名な人でも、やっぱりコーチについています。
作家の村上春樹さんはマラソン、トライアスロンをやっている人ですけども、やっぱり水泳や自転車についてはコーチについているそうです。
先達に教えてもらえれば、とりあえず始めることはできます。

教わって、始めるということは、仕事をしていく上でも大事なことだと思っています。

私は大学時代に、「明日、みなとみらいでイベントがあるんだよ。ポカリスエットの文字を飛行機が空に描くイベントだよ」と人に聞いて、翌日、パッと行ってきたら、「そんな行動力を発揮すると思っていませんでした」と言われたことがあります。
とにかく、軽く始められるようにしたいものです。

そのためにやっぱり先達から教わることは大事です。
たとえ有料であっても、それで何か始められるのであれば、お金を払う価値もあるかと思って、わりと私は払っています。

ブログとか、YouTubeとか、1日1新とか、Kindle本とか、新しい名刺をつくるとか、本やWebセミナーで教わりました。

こういったことは、反対に、読者の方のほうが専門かもしれません。

やったことがない/イレギュラーの仕事を前に進めるには

読者の方が苦手な仕事、入りにくい仕事、億劫な仕事もあると思います。

例えば、経理とか会計ソフト入力とか。昔だったら「読み書きそろばん」を習ってから、そろばん=帳簿のつけ方を勉強してから開業したんでしょうけど、今は、そういう文化は薄れてきているように思います。

まず始めてしまう。それでいいと思います。

が、事業のお仕事がそうであるように、簿記とか会計とか経理、あるいは税金の申告であるとかも、専門的なので、ちょっと難しく感じるでしょう。

自動車の運転免許の取得ぐらいには難しいです。
といっても、ほとんどは同じことの繰り返しなので、スポーツに非常に近いので、ある程度日々やって上手くなる世界ではあります。
ただ、やはり普段のメインの仕事と違いすぎる、というとことはあります。

バックオフィス業務は、それをやることで何かお金が入ってくるわけではありません。
正しく計算すると税金を減らせるとか、数値を見て無駄な出費を減らすとか、そういった効果はあります。

が、そういうことは開業されたばかりの方はやったことがないのですから、最初は本を読むとか、詳しい人に習った方がいいと思います。
もう何年もやっているという方でも、意外に自己流だったりしますので、1回プロに見てもらった方がいいというのはあります。

特に、経理では、ある年、突然変わったことが発生します。
工事をしたとか、高額のものを買ったとか、事業を譲り受けたとか。
または、行政や金融機関から「こういうふうにしてください」とか「こうしたらいいですよ」と言われたとか。

今までやったことがないことに出くわした時に「あれ? どうすべきなんだろう」と思ったら、教わるのにいいタイミングです。

経理じたいやったことがないとか、つまずいてできなくなったところで、1回プロに聞いてみた方がいいと思います。

単発相談できる税理士を探そう

税理士というのは、経理会計、税金の申告をする人にとって先達にあたります。
経理が苦にならない人たち、むしろ喜んでやりたがってしまうという人たちなので、そういう人たちの力を借りるのがいいかなと思います。

私もそういう単発相談に応じていますが、私でなくても、そういった個別の単発の相談を受ける税理士、教えるプランを提供している税理士、何人もいると思います。

特に、今まで会計ソフトの入力をやったことがないという方は、最初に教わってからやった方がいいのではないでしょうか。

強くてニューゲームと言いますか、RPGで最初の1時間ちょっとプレイしてからリセットして、最初からやり直すと、すごくスムーズになるという感じになると思います。

やり方を確立してしまえば、あとは同じです。

顧問料のようにずっとお金がかかったりするわけではないですし、どんな格安税理士の年間顧問料よりは安く教えてもらえるはずですので、顔の見える近所の方に「ちょっと教えてください」とお願いするのが良いかと思います。

自分がやろうとしていること、やりたいこと、やらなきゃいけないことについて、「億劫だな」、「尻込みしてしまう」、「始めにくいな」と思うことがあったら、先達を頼ってみるといいでしょう。

どんなことを教えてもらえるかは、その税理士の発信を見ればなんとなくわかるかと思います。
ブログやYouTubeなどを見て「自分に合ってそうだな」と思ったら連絡してみてもいいでしょう。

また、実際リアルで知り合った人とかで、「この税理士なら嫌じゃなさそうだな」とか「話し方や見た目が合いそうな人だな」と思ったら、「経理の仕方を教わることってできますか?」と聞いてみてはどうでしょうか。

編集後記

終日事務所で。料金表の見直しなど。

1日1新
・AIRPOST
・Googleドキュメント音声入力でブログを書き、Geminiに段落分けしてもらって、修正して投稿。