2024年版 新聞とのつきあい方

私は、だいたい高校時代から一般紙を読んでいました。

両親が、朝日・読売・毎日を交互にとっていて、就職のときは日経新聞を取っていました。文化欄が好きで、当時はまっていたマンガ『いいひと。』も朝日新聞で知りました。

新聞がメジャーなメディアだったときは、「他人と違う人間になりたければ、他人と異なる情報をとれ」と言われ、みんなが読んでいる新聞を避けろ、という話もあったかと思いますが、いまとなっては逆ではないでしょうか。

みんなが読んでいないなら、あえて新聞を読んでみるのも面白いと思います。

小中学生が、世の中全体を知る手段としての新聞

「ネット検索があるではないか」と思われるでしょう。でも、検索して出てくるのは一部です。

検索で、全体を知ることはできないですね。文字どおり、検索語で絞られてしまいますので。

知ろうと思わない情報を知るための手段、それが新聞なんだろうと思います。ChatGPT 3.5ですら、世の中を知るための情報源として、新聞を筆頭に挙げてきますね。

たっぷり時間のある小中学生のときに、「世の中全体とは、常識とは」をじっくり読んでもらうのは、有用です。常識やぶりのことがしたくても、常識を知らなくてはできませんので。

その前段階として、絵本の読み聞かせ等で、子どもを程度の差こそあれ、活字に慣れてもらっておく必要はありますが。

小学生新聞・中学生新聞のたぐいは、購読料も安いのでおすすめです。これを取らないと、世の中のことをいちいち親が教えないといけないし、親が教えたことなど、子どもは学びたくもないでしょう。

子どもには、新聞で勝手に学んでもらいましょう。他に読むものがないと、子どもはずっとYouTubeを見続けてしまいます。

大人は新聞をどう読むか

時間のない大人なら、仕事に関係するところだけでいいです。

原則として、テレビ欄・社会面・地域面・株式市況欄・スポーツ欄・投書欄・国際面・政治面は読み流すだけ。

じゃあどこを読むかといえば、経済面と一面だけでOKです。それ以外の面は、仕事に関係する単語があれば目が無意識に拾い上げてくれます。

「あれ? さっき、〇〇って単語が見えたぞ? どこにあったんだ?」などと探すのも楽しいものです。

このシーズンだと、地域面で、e-Taxでの確定申告をスポーツ選手が試してみて「いままで税理士に頼んでいたけれど、これからは自分でできる」などと書かれています。うーむ。

あとは、「週刊誌報道によると」みたいな文章を見かけたら、その週刊誌を買ってみると面白いです。人間を知りたければ週刊誌を読め、というのもありましたね。

ビジネスとしての新聞

異業種勤務時代に新聞業界に関わっていたときは、まだ軽減税率もなかった頃で、いまの新聞業界について述べることはできません。

ただ、新聞の古紙回収(故紙は古い書き方。広報と弘報みたいな)の日に、住宅の前にほとんど新聞の束が置かれていないことからも、相当読む人は減っているんだろうなあという気がします。

自宅に配達してくれる新聞店も、廃業して、他地域の大きな会社の支店になったようです。

税理士として新聞屋さんに一つ言えることは、「現金売上は、ちゃんと全部入っているか税務署に怪しまれるので、ちゃんと管理して」ぐらいでしょうか。

古巣のからみ、また長年の購読者として、新聞業界にはシンパシーを感じていますので、仕事でまた関わりができれば、力を尽くしたいなと考えています。


今日の一冊

  • 『不動産業者に負けない24の神知識2 正直不動産公式副読本』…正直不動産は、19巻と副読本1を読み、ドラマもNHKオンデマンドで見終えました。この本では不動産業者としてのお客の見分け方、商売の基本である情報収集など、参考になりました。
  • 『ふつうの軽音部』…作画がついてネット連載再開しましたが、これも面白いマンガです。単行本が出たら、ぜひ紙で買いたい作品です。