Power Automate for Desktop (PAD) で Webページを安定して操作する

横浜の税理士、木村です。

お手軽な RPA といえば、 Windows に無料でついてくる Power Automate 。

Microsoft 製なので、 Excel や Edge などとの連携がスムーズなのが、いいところです。

ひとりで仕事をしている人に向いているのが RPA です。メンテするのも使うのも自分だけ。自分のための道具を作る感覚です。

せっかく使えるようになったら、ぜったいやりたいのが Web アプリの自動操作です。

安定して Web ページで PAD を運用するためのコツを紹介します。

戸塚区役所と冬空(月と一番星)

Excel 起動→「ウィンドウにフォーカスする」

Excel のデータを入力したい場合は、まず最初に Excel を起動します。

そして、最後に Excel を閉じます。

途中で閉じてしまうと、入力に失敗することがあるからです。

順番としては、まず Excel を起動してから、目当てのウインドウにフォーカスします。

順番が違うと、 たまに Excel が前面に出てきてしまい不安定化します。

フォーカスするブラウザ( Web ページ)は、手動であらかじめ自分で開いておくのが楽です。

かつ、最初に入力するフォームを自分でクリックして、カーソルがついている状態にしておきます!(ここが肝心なところです)

フローは入力する部分だけにしましょう。

レコーダー機能を使わない

Excel マクロでも記録機能は使わないのが原則ですが、 RPA もそうです。

レコーダー機能では各フォームの名前が記憶されますが、そのフォームが Web ページではどんどん変更されてしまうため、すぐにフローが動かなくなってしまいます。

レコーダー機能は Web ではおすすめしません。

Tab キーを連打しない

レコーダー機能の代わりに、各フォームを次々に移動しようと思うと、 Tab キーの送信を行うのが基本です。

ただし、 Tab キーの送信は、原則 1 回だけにしましょう。

8 個先に行くのに Tab キーを 8 回送信するのはやめましょう。不安定化するからです。

理由は不明ですが、フローを起動するごとに、移動する回数が異なるんですよね。

「理論上この回数の Tab キー連打で行くはずだ」と思っても、ダメなことが多いです。

特に、最初のフォームの選択に Tab キー連打は向きません。それ以降はいいんですけど。

フォームを選択したら、入力前にそのフォームを消去しよう

「マウスを画像に移動」または「 Tab キーの送信」で目的のフォームにたどり着いたら、最初にすることは、すでに入力されているデータの削除です。

「キーの送信」で、次のように入力すると、既存のデータを消せます。

{Control}({A}){Delete}

全体を選択して、削除するわけです。

こうすれば、データを入れなおすときも楽です。

で、実は RPA でいちばん大変なのは、このアクションを組み立てることではなく、フォームの構造を把握し、そこに入力するためのデータを用意し、 Power Automate で扱いやすいようなデータとして整形することだったりします。

Excel の関数等を活用して 1 列のデータにできると楽です。複数列だとフローが複雑になりますが、元データの加工の手間は少なくなります。

RPA 、最初はコツをつかむのに時間がかかりますが、すべては慣れが解決してくれます。めげずに続けていきましょう。

うまく動くものができたら、あとはそれをコピペして使えばいいので、ちょっとは楽になります。

編集後記

『ふつうの軽音部』 5 巻を買いました。今回も最高だけど、常に Web 連載中の回がいちばんおもしろいのがすごいと思います。