Amazonで仕事の買い物をすることが多い人は、freee会計にAPI連携することをおすすめします。
そのメリットは、いつ、何を、いくらで買ったかについて、何らキーボードを叩く必要がないからです。
API連携は、まず次の3つをやっておきます。
- ネットバンク
- そのネットバンクから引落しするクレジットカード
- そのクレジットカードで支払いをするAmazonビジネス
この3つを前提に、Amazonの代金をそのカードで決済する場合の流れを説明します。
最初に、Amazonビジネスを処理する
Amazonで事業用カードを使って購入し、その代金が事業用口座で引き落されるという場合、1つの処理で、さきほどの3つのAPI連携口座に明細が同期されることになります。
ただ、ネットバンク口座からの引き落としは、日程的にしばらく後です。
まずは、Amazonビジネスと、クレジットカードの両方に明細が連携されてきます。
最初に行うのは、Amazonビジネス(API)口座です。
明細は、アマゾンジャパンのインボイス(適格請求書)を元に作成されています。
【商品本体】などと出ている行をクリックして、「自動で経理」へ。
「明細の詳細」画面では、勘定科目と税区分を指定してやるだけです。
タグをつける必要もありません。必要な情報は明細に入っているからです。
取引内容:前方一致で、【商品本体】とマッチしたら実行されるようにしましょう。
登録の際は、「自動登録ルールを設定」で、勘定科目:消耗品費、税区分:課対仕入10% を設定します。
「取引を推測する」ではなく、「取引を登録する」にします。
Amazonでは、本も買うし、文房具も買うし、「新聞図書費」と「消耗品費」とに分けないといけないのでは……? と、思ってはいけません。
一取引先・一勘定科目・一税区分とし、自動で取引を登録するようにして初めて、freee会計の真価が発揮されます。
本も、文房具も、消耗品じゃないですか? 特に、Amazonビジネスで経費になるような本は。
私は税理士で、自分の職業分野の本がいっぱいあるのが好きで、税理士を選んだところがあります。(なので、TBSラジオ菊地成孔の粋な夜電波のラジオネームが「タックスブックス」でした)。
税理士の使う本なんて、年度が入っているくらいですから、だいたい消耗品です。
Amazonで買ったモノは全部、消耗品費で登録するようにしましょう。
発生日についての注意点
一つ注意点。発生日(取引日)は、インボイスをもとに、Amazonが発送した日が自動入力されています。向こうは出荷基準だからですね。
でも、こちらで経費になる日、課税仕入れになる日は、到着した日とするのが通常です。
年度が同じなら影響はないのですが、万一、Amazon発送日と到着日とで年度をまたいだ場合は、実際の到着日に変更するようにしましょう。(金額の重要性が高い場合)
【割引】送料をどう処理するか
AmazonビジネスのAPI連携で一瞬悩むのは、送料の処理です。
特に、送料無料で買う場合は、インボイスにわざわざ送料-送料割引が入ってくるので、2行仕訳が追加されてしまいます。
支払額に影響はないので、無視してもいいのですが、freee会計では無視はしないという原則を貫く場合、どうするか。
そもそも、会計では、送料は、それを買うための取得価額の一部と考えます。関税とかと同じですね。
送料を入れて単価30万円以上になったら資産計上です。
すると、名目は送料ですが、これも実質は「消耗品費」ですね。
かかった送料は、借方:消耗品費、割り引かれた送料は、貸方:消耗品費(消耗品費のマイナス)で処理です。
ですが、ここでfreeeの「金額が近い取引の消込を推測」が行われると、「未決済取引の消込」として、相手科目にAmazon宛ての未収入金が指定されてしまうことがあります。
その場合、タブを「取引登録」に変更して、Amazonビジネス(負債)/消耗品費(経費のマイナス)の「取引を登録する」を設定するようにしましょう。
前方一致の【割引】を実行条件にしておきます。
Amazonビジネス(負債)をカード(負債)に口座振替
Amazonビジネスの明細の処理が終わったら、次は、API連携した口座「クレジットカード」に進みます。
クレジットカードの口座をクリックして、登録待ちを「自動で経理へ」。
明細の詳細の下のタブを「口座振替・カード引き落とし」を選択し、自動登録ルールの作成へ。
取引内容が、「AMAZON.CO.JP」であれば、「振替を登録する」で、負債であるAmazonビジネス口座を、同じく負債であるクレジットカードに振り替えてしまいましょう。
すると、Amazonビジネス(API)口座の残高は0になり、代わりにクレジットカード口座の残高が増加することになります。
最終的に、ネットバンク口座からカード残高(負債)が引き落されるときに、やはり、銀行口座からの「自動で経理へ」から「振替を登録する」で、クレジットカード口座の残高を減らすようにすれば、一連の処理は完了です。
freee会計で自分で経理をしたいという方には、単発相談でやりかたをレクチャーしています。
ポイントは、負債増→負債から負債への振替→負債減 という流れでとらえることです。
編集後記
新しいポートレート写真で、名刺を100部ラクスルで発注しました。
あとは税理士業(確定申告・事業所得)、「声で届ける税務通信MeetUp」で税制改正大綱を受講。
今晩の日本酒は、「初孫 生酛純米」でした。