Power Automate を動かす3つの考え方

RPA 、Power Automate を動かす方法を、どうやって知るか?

技術書、ネット検索、 AI に聞く。いろいろあろうかと思いますが、それだけでは、 RPA は動きません!

本当に動かすための方法は、検索しても見つからないと考えておいたほうがよいです。

自分が何をしたいのかを確認しよう

このアプリに手入力する代わりに、Excel のデータを入れたい。 CSV インポート機能がないので、自動化したい。

という場合に RPA を使うのですが、その手順は、 Obsidian などのメモアプリに書き出してみましたか?

頭の中でなんとなくわかっている、という状態ではなく、手順書のような形で、目に見えるようにしておきましょう。

というのは、 RPA 作成にはけっこう時間がかかるので、何をやろうとしていたか忘れてしまうからです。

それを実際に入力先のアプリに手入力してみながら、手順を確認しておきます。

入力するアプリの挙動を把握しよう

実際にアクション、フローを Microsoft Power Automate で作ってみると、エラーが何度も出てつまづくはずです。

これを解消するために、ネット検索したり、 AI に聞いてみたりするのですが、いっこうに解決しない。

それが当たり前です。

なぜなら、エラーの原因の大半は、 RPA 上にどんなアクションを設定したかではなく、ほとんどの場合、入力先のアプリの独自の挙動によるものだからです。

手順を確認したのに、何でうまくいかないか? 前、別のアプリではうまくいったのに、何でこのアプリはダメなのか?

税務ソフトや会計ソフトごとに特有の挙動があり、それをご自身で知る、把握するということをしないと、エラーはなくなりません。

私が最近苦戦したエラーは、 1 ~ 9 を入力すると通るのに、 10 以上を入力すると入力先がずれてしまうというものでした。

こういう場合は、そのフォームに、一桁の数字を入れたときの挙動と、二桁の数字を入れたときの挙動の違いを、手入力で確かめます。

すると、一桁の場合は、 Enter を押さないと次のフォームに行かないのに、二桁の場合は、 2 文字目を入力した時点で自動的に次のフォームに行ってしまうことが分かりました。

そこでこのような分岐を作って解決しました。一桁の数字を入れたときだけ Enter を入れるようにしたのです。

アプリ独自のファンクションキー、ショートカットキーを活用しよう

入力フォームを持つアプリで、気にすべき挙動としては、フォームによって自動的に IME を ON にしてくるところです。

こういうところも、事前の準備で確かめておきましょう。

そのフォームに日本語を「キーの送信」で入力するときは、 IME は切っておく必要があります。

アプリの挙動で IME ON の状態で日本語入力すると、その後の「キーの送信」を受け付けなくなることがあります。

そこで、その日本語入力をする直前に、 IME を OFF にしましょう。

「キーを押す/離す」アクションと「キーの送信」の組み合わせで IME を切り替えてもいいのですが、そのアプリ特有のファンクションキーにも注目してみましょう。

同じ挙動を、 F2 キーなどのアプリ独自ファンクションキーで行える場合があります。

アクションの設定をシンプルにするために、ファンクションキーの送信だけで済むなら、それでやりましょう。

Alt キーから始めるメニュー操作のための独自ショートカットキーも同様です。

Power Automate のアクションは、いろいろ使わずとも、アプリの挙動を活かして「キーの送信」だけで済んでしまうことがほとんどです。

思ったより「レコーダー」機能は使わないのが、アプリ操作の自動化です。

アプリの挙動に合わせれば、自然と、シンプルに見やすいフローになるものです。

単発相談では RPA について聞いていただいてもかまいません。

編集後記

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