「村上春樹作品の主人公は、人の気持ちが分からないひどい奴だ」という批判をよく見かけます。
でも、あなたってそんなにいい人でしたっけ? 自分の中に悪い部分って全然ないんでしたっけ? 自分の中にそういう部分があるから、主人公の中の、あなたと同じ部分がよく見えるだけでしょう。普段は、それを見ようとしていないだけで。
小説の感想を書くというのは、おそろしい行為だと思います。それと気づかずに自分のコンプレックスを書き連ねることになるからです。誤字脱字を指摘する文章には、必ずといっていいほど誤字脱字が含まれているのと同じように。
見たいものを見るのがエンタメだとすると、見たくないものを見たくなるのが、村上作品の魅力だと考えます。
あと、村上作品のストーリーが非現実的だという批判があります。その理屈を推し進めると、あなたの生きてるこの現実が最高だということになるんですけど、現実ってそんなに楽しいんでしたっけ?

1980年生まれ。木村将秀税理士事務所・代表。主にフリーランス・独立間もない個人事業主・法人設立を検討中の方のサポートをしている。自分で経理・申告したい/顧問税理士をつけたい/記帳代行を依頼したい に対応。特技はウォーキング(最長は戸塚~小田原間 45km 14時間)、趣味はジャズ喫茶巡り・村上春樹の本・SNK対戦型格闘ゲーム。プロフィール詳細