すぐに役立つ計算ツール ふるさと納税/法人成り税メリット/家計簿とChatGPT

すぐに役立つものはすぐに役立たなくなる……という警句をよく読んだものですが、まあ役立つものは使いましょう。

おすすめのツールを紹介します。

ふるさと納税が2000円の自己負担で済む寄附上限額を知りたい

年末が近づくと、よくある質問です。しかしこれは税理士に聞くよりも、ご自分で計算したほうが速いです。

2019年5月25日付の日本経済新聞の記事で紹介されていた計算方法です。

私もいろいろ確かめてみましたが、けっこう正確に算出されます。

住民税の課税標準額×0.02÷課税所得に応じた割戻係数+2,000円=自己負担2,000円で済む寄附上限額

住民税の課税標準額(円。総所得分+分離分)(注)割戻係数
0<課税標準額≦1,950,0000.84995
1,950,000<課税標準額≦3,300,0000.7979
3,300,000<課税標準額≦6,950,0000.6958
6,950,000<課税標準額≦9,000,0000.66517
9,000,000<課税標準額≦18,000,0000.56307

住民税の課税標準額は、「市民税・県民税・森林環境税 税額決定納税通知書」に、去年の分が載っています。

そのため、今年の所得(課税標準額)とは異なります。ここは注意点です。

去年の上限額が分かるので、今年の所得は、去年と比べて増えたかな・減ったかな、で、今年のふるさと納税の金額を考えてみていただければと思います。

所得が減っていれば、ふるさと納税の金額も、去年から減らしたほうがよいです。

そういう予想ができるのも、日々、会計データを把握しているからこそです。

社長の場合は、役員報酬が去年と変わっていなければ、上限も変わらないことになります。

ただ、今年、不動産を売却するなど、新たな所得が発生した場合は上限も増えますので、去年との収入の変化には注意しましょう。

法人化で所得税・法人税がトクなのはどちらか

法人化の節税シミュレーション|最短1分で節税額がわかる

法人成り税額診断(簡易版) | マネーフォワード クラウド会社設立

クラウド会計ソフトの会社が提供している、法人化の節税シミュレーションです。

法人成りを検討している方が、ざっくり予習するには便利です。

基本的には、どちらでも同じ条件で入力すれば近い結果になるのですが、法人の利益をすべて役員報酬で取ろうとすると、差が出ることもあります(マネーフォワードのほうが個人が有利と出る)。

社長としての年収(役員報酬)は、とりあえず500万円で固定してみて、他の数値を入れてみましょう。

(役員報酬500万円というのは、生活に必要な金額であり、万一交通事故に遭ったときの賠償金が少なくなりすぎない額という意味合いです)

いろいろ入れてみるとわかりますが、法人成りで税金・社会保険料が個人により有利になるのは、思ったより高い利益だな、とお思いになるでしょう。

自宅が賃貸で、その家賃を法人が払うことができるとか、役員として仕事もしてもらう配偶者にも役員報酬を支給するなどの追加の工夫をすれば、有利な金額はプラスアルファされます。

法人に利益を残したほうが個人・法人合わせた税額は減りますが、残した利益の使い道が必要です。将来の修繕費とか、退職金とかですね。

5年以上社長をし、退職金で会社に貯まった利益を回収すれば、税負担は少ないことになりますが、5年後だと退職金の課税方法もいまと変わっている可能性が高いです。

いまの国の歳出は税収に対して過大なので、将来の税制は増税になっていると予想したほうが、外れないでしょう。

家計簿管理に便利なExcel+マクロ+ChatGPT

先月の家計簿(生活費)と経理(経費)は、昨日完了しました。

家計簿って、ちゃんとつけようとすると難しいですよね。

現金、SUICA、信金、銀行、クレジットカードなどの支払い元ごとにExcelシートを作り、それを統合する必要があります。

私は、すべての支払い元に統一フォーマットを作り、それを1枚のシートに統合して、ピボットテーブル分析(月次推移表)することで家計を管理しています。

1枚のシートに統合するには、Excelマクロを使うのですが、そのコードはChatGPTに書いてもらっています。

こちらでするのは、その手順をAIに説明するだけです。

  • Excel マクロ
  • 左端のシートの2行目以降をすべて削除
  • 左から2番目のシートの2行目以降のA:G列をコピー
  • 左端のシートの最後の行の次の行から、コピーしたものを貼付け
  • 上2つの項目を、左から8番目のシートまで繰り返す

これで書いてもらったマクロを実行するだけでいいのです。

AIに説明するときは、明確に、システマチックな指示をすると、1回でうまくいくことが多いです。

生活費と経費はいくらか? を把握して、ふるさと納税・役員報酬の適正額を決めていきましょう。

編集後記

Kindle本の表紙作成には、ペイント3Dを使いました。いまはもうダウンロードもできない幻のソフト。でも画像加工手段が豊富でよかったのです。これも隠れおすすめツールです。