税法初心者が陥りがちなこと

税理士試験の受験予備校で税法科目の授業を受けると、条文の要約を読んで、「これはこんな意味です」と習います。

でも、税法の受講が初めてだと「その意味、条文に書かれていないんですけど?」と思うと思います。確かに書かれていません。交際費等の三要件とかが代表例です。私も疑問に思って先生に聞きました。すると「判例でそうなっています」とのこと。

これは税法に限らず、あらゆる法律がそうですが、なんでもかんでも条文には書きません。法改正によらず、一定の範囲内で柔軟な運用ができるようすることが目的です。グループ法人税制あたりから、要件をきちんと書き込むようになりましたが、昔の税法は、文字通りに読んだ意味でないことがあります。

税務署の考えは、通達で分かります。しかし、明確な通達がない場合は、立法当時の税制調査会の答申や、裁判例等で意味を固めていきます。条文になくても、立法趣旨に則って判決が出ることが多いようです。