税理士には、やってはいけないことがあります。
それをやると、「財務大臣から罰せられて、税理士の仕事ができなくなる」という重いものです。
具体的に何をやると罰せられるのかは、国税庁「税理士等・税理士法人に対する懲戒処分等の考え方」で、事前に公表されています。
また、これに基づき実際に税理士が罰(懲戒処分)を受けた事例も載っています。単なる行政罰だけでなく、刑事責任も問われます。
これらをもとに、税理士に頼んではいけないことリストを作ってみましょう。
最近、税理士が懲戒を受けた事例
- お客さんの確定申告について
- 実際の経費の金額を増やした
- 実際にはない経費や売上値引きを計上した
- 実際にあった経費だが、今年にあったものでないのに、今年の経費にした
- 怪しい経費だと認識しつつ、経費に計上した
- 実際はある売上を計上しなかった
- 消費税の納税義務が発生しないように売上高を調整した
- 事前確定届出給与の支給額が届出額と違っていたので、差額を雑損失に振り替えた
- 税理士(自分)の確定申告について
- 実際にある売上を計上しなかった
- 多額の収入や経費の金額違い・計上タイミング違いがあった
- 個人の収入を、会社の収入に付け替えた
- 申告期限までに申告をしなかった
- 税理士の仕事(会計を除く)をしたときにつける業務処理簿をつけていなかった
- お客様から仕事を頼まれていたのに、放置していた
- 税金に詳しい他の人が作った申告書に、税理士として署名押印した
- すでに罰せられて税理士の仕事をしてはいけないのに、した
- 勤務先の営業秘密を取得した
- その取得したデータをもとに税務書類を作成・提出した
最近の例はないが、やったらダメなこと
- 「申告書の作成にあたって、自分がなにをやったか」という説明書に、やっていないことを書いた
- お客様の秘密をもらした
- 税務調査を妨害した
- 税理士会の会費を滞納した
その他、税理士事務所の従業員との関係性や、公務員である場合にも注意点があるのですが、私はひとりでやっていますし、公務員でもなかったので、このあたりは気にしなくて済みます。
要は、税金は事実に対してかかるので、事実を曲げて申告をしてはいけないということです。

税理士に頼んではいけないこと
以上、まとめると、次の3つは、税理士に依頼していただいても、お力になれません。
- 税金を減らしたいから、売上減らして/経費増やして
- 処理を間違えちゃったから、正しかったことにして
- 書類は詳しい人に作ってもらったから、税理士のサインだけして
意外に少ないな、と思うかもしれません。これは、対税務署に対しての話だけだからですね。
確定申告書の控えは、超がつくほどプライベートな書類ですが、実際のところ、借入れするときに銀行にも見せますし、補助金や許認可をもらうときに役所にも見せますし、取引先に見せることもあるでしょう。
その際は、粉飾決算が問題になってきます。粉飾決算したら、税理士が銀行などからも訴えられることになるので、
- 対外的によく見られたいから、黒字にして
というのも、税理士に頼めないことになります。
で、万一それが実行されて、税理士が懲戒を受けたとしても、依頼した人が無罪になるわけではありません。税理士がしたことは、あなたがしたことになるからです。
今日のできごと
- 『バーナード嬢曰く。』(7)の発売日ですよ! 安定して面白いです。この仕事についてから、彼女たちのように没頭して本を読むことが減ってしまったように思います。私は本を読むのが好きだったのです。
- 1月は、私がフォローしているコミックス3つが立て続けに発売されて、うれしかったです。


1980年生まれ。木村将秀税理士事務所・代表。主にフリーランス・独立間もない個人事業主・法人設立を検討中の方のサポートをしている。自分で経理・申告したい/顧問税理士をつけたい/記帳代行を依頼したい に対応。特技はウォーキング(最長は戸塚~小田原間 45km 14時間)、趣味はジャズ喫茶巡り・村上春樹の本・SNK対戦型格闘ゲーム。プロフィール詳細