個人で国税・地方税ともにダイレクト納付するには

納税は、ダイレクト納付が便利です。

国税(法人税、消費税、所得税など)は、申告時に自動ダイレクトの設定をすれば、納期限の朝一に引き落してくれます。

納期限に自動ダイレクトの申告をすると、納期限の翌日引落しですが、ペナルティはかかりません。

自動ダイレクトを利用しなければ、任意の引き落とし日か、即日引落しを選べます。

地方税(法人県民税・事業税・市町村民税など)は、自動ダイレクト機能がないので、引落し日を指定するか、即日引落しにするかです。

いずれにしても、引落し日の前日に、納税額に足りる残高があることを確認する必要はありますが。

ダイレクト納付は、一切の手数料がかからず、ネットバンクもいらないので(郵送手続きの場合)、万民向けです。難しく考えたくなければ、「とりあえずダイレクト納付」でOKです。

特に国税は、今後、紙の納付書を郵送しなくなるように変わっていくので、対応できるようにしておきましょう。

銀行に行く時間をなくせますし、地方税の納付を有料にする銀行も出ています。この対策として、あたらしい「ふつう」、ダイレクト納付をはじめませんか?

個人・国税のダイレクト納付開始手続きは、ネットで完結

個人の方であれば、国税はネットだけでダイレクト納付に切り替えられます。

ただし、この場合は、ネットバンキングを利用できることが条件です。ネットバンキングがない場合は、郵送で手続きします。

青色申告をしている個人事業主・大家さんに限らず、会社員・公務員の方も利用できます。

最近、e-Taxの画面遷移が変わったので、改めて手順をご説明します。e-Taxのアカウント(利用者識別番号を持っている、e-Tax提出をしたことがあることが前提)

まず 【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス) (nta.go.jp) のサイトへ。

右上のログインボタンをクリック。

個人なので、「個人の方」をクリック。

マイナンバーカードでログイン。速いのはICカードリーダーですが……。

いまはスマホがあれば、マイナポータルアプリを入れてマイナンバーカードを読み取れますので、それでもOKです。

ログイン後の画面で、「申告・申請・納付」の「申請・納付手続きを行う」。

初回は事前準備セットアップが必要ですが、それを済ませていてもこの画面が出てきます。済んでいれば、「スキップする」で。

すると古風な画面(e-Taxソフト Web版)に入りますので、ふたたび「申告・申請・納税」から「新規作成」→「操作に進む」。

移動先の画面の中ほど~下あたりにある「ダイレクト納付利用届出書」へ。

これで、あとはフォームに必要事項を入力して、送信するだけです。

手続きはいったんこれで完了ですが、金融機関の承認が下りるまで、15日~30日ほどかかります。完了すると、e-Taxの「お知らせ・受信通知」に、「ダイレクト納付完了通知」が届きますので、晴れてダイレクト納付ができるようになります!

法人はこのオンライン届出が利用できず、郵送手続きになるので、ちょっと面倒です。

個人・地方税のダイレクト納付手続きは、郵送が必要

個人でも地方税(eLTAX)のダイレクト納付のほうは、ご自身名義の口座がある金融機関への郵送が必要です。

まず、地方税用のe-Tax(イータックス)である、eLTAX(エルタックス)のアカウントを取るところから始めます。

eLTAX 地方税ポータルシステム

利用者IDと暗証番号を取得したら、ログイン。PCdesk(Web版)という画面に進みます。e-Taxソフト(Web版)の地方税バージョンです。

メールアドレスを設定します。これで手続きをすると、したことがメールで通知されるようになります。

ログインしたら、右下の納税メニューへ。

納税メニューの「口座情報の登録・変更」→「口座情報の登録」へ。

e-Taxは「ダイレクト納付」ですが、eLTaxは「ダイレクト方式の電子納税」とか「振替納税(ダイレクト方式)」とか言ったりします。用語が統一されていないのがまぎらわしいですが……。

口座の取り扱いが表示されますので、「同意する」。

利用したい金融機関を選択します。

注意文が出ます。これは、法人向けの注意点です。個人の方はお名前が入っていればOKです。これが、金融機関の実際の名義と異なると、ダイレクト納付の承認が下りませんので、一致させるようにフォームへ入力をお願いします。

入力内容に誤りがないことを確認しましょう。

で、入力すると、e-Taxみたいに登録完了と思うじゃないですか。でもeLTAXはそうじゃありません。仮登録です。

ここで、申込書がA4用紙3枚分としてPDFダウンロードできますので、これを印刷。

  1. 1枚目に金融機関届出印を押印
  2. 2枚目は、自分用の控えなので、単に保存
  3. 3枚目の宛名ラベルを切り取り線に合わせてカットし、封筒に貼る
  4. 封筒に84円切手を貼って(2024年6月現在)、封をする
  5. ポストに入れる
  6. 15日~30日ほど待って、eLTAXに登録完了のメッセージが届けば、ダイレクト納付が可能に!

国税も、地方税も、ダイレクト納付ができるようになると、なかなか便利です。

手続きが大変なら、税理士に代行してもらう方法も

ちゃんとやれるかわからないな……面倒だな……時間ないな……という方は、私木村が、有料で国税・地方税のダイレクト納付などを設定代行をやっています。餅は餅屋、ともいいます。お任せいただければ、訪問します(Zoomご希望の方は、お申し出を)

ひと仕事お願い(電子納税) – 木村将秀税理士事務所 (kimurazeirishi.com)

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