光文社古典新訳文庫『ワーニャ伯父さん』

村上春樹が新訳を出すのは、翻訳が古くなるからで、典型的には「やっこさん」という単語が出てくると、これは古いから新しくしないと、と思うそうです。 同じように考える人はいて、光文社古典新訳文庫が、その名の通り、古典に新訳を付 … 続きを読む

雪の茅舎 山廃純米(秋田)

現金ぴったりで渡すために、お金を崩す必要があって(?)、1合瓶を買いました。いまだにキャッシュレス決済できないって、困ってしまいますよね。 とっさにお酒を買おうと思っても、果たして何を買ったらよいものか。酒屋閉店まであと … 続きを読む

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映画「ドライブ・マイ・カー」原作を超えるマッシュアップ作品

広島市街の空撮シーンでは、平和記念公園と、隣接する中国新聞社の白い社屋が懐かしかったです。コロナで果たせない旅行気分もおまけで付いてきます。 今作は原作に遠慮することなく、『ワーニャ伯父さん』+「シェエラザード」+「木野 … 続きを読む

税法×ラブコメ本『プレップ租税法 [第4版]』感想

村上春樹は、小説の書評で「ぐいぐい読めたが、良くなかった」というのはおかしいと述べていました。小説に「ぐいぐい読める」以上の価値はないはずだと。 『プレップ租税法』は、まさにそんな租税法の本です。手に取って、プロローグか … 続きを読む

他人に迷惑をかけずに、二人が幸せになることはできない~『天気の子』感想

「天気の子」の衝撃のラストシーンと対になる場面は、警察が来たときに陽菜さんが叫ぶ、「私たち、誰にも迷惑かけてません!」だと思うのです。 誰にも迷惑をかけていないはずの陽菜さんたち、あんまり幸せそうじゃありませんよね。私は … 続きを読む

キツいときの乗り切り方

確定申告期より労働時間が長かった1カ月が終わりましたが、ブログは毎日更新できました。この1週間は省力化のため、昔やっていたブログの記事を、400字にリメイクする作業に取り組んでいました。 大概のことは400字に圧縮できる … 続きを読む

村上春樹『一人称単数』感想

『1Q84』をピークとして、以後は徐々に加齢を感じるのであるが、実際に加齢しているから仕方がない。とはいえ好きな作家の新作を読むのは至福である。 内容は、初期に回帰したような雰囲気のものと、加齢した今の立場のものとが混在 … 続きを読む

愛とは二人で長い時間、信じて責任を感じ続けること――『天気の子』感想(ネタバレあり)

『天気の子』の主題歌は、「愛にできることはまだあるかい」。「ティーンエイジャーに愛だなんて」という批判をものともしない映画だ。 「自分たちが、世界のかたちを変えてしまった」と、帆高は信じている。だが、大人たちからは、「そ … 続きを読む